倉子ちゃんと猫のつんちゃんと村上さん15 ページ25
猫のチーちゃんとつんちゃんside
私、村上さんちの猫のチー。
とある番組がご縁で村上さん家に来たんだけど、
村上さんはとても優しい。
疲れていても、帰ってきたらいつも私と遊んでくれる。
ただ、
ただ、家を留守にする時間が多くて、
私はいつも、待ちぼうけ。
おもちゃはたくさん買ってくれるけど、
一人で遊ぶのは、つまらない。
誰か一緒に遊んでくれる猫、いないかなぁ。(笑)と思っていたら、
そんな時に私の目の前に、一匹の猫とお下げ髪の女の人があらわれた。
「あら、可愛いのね。
こんにちは、猫ちゃん、お名前は？」
「にゃあ〜。」
「チーって言いますねん。
玄関じゃ何ですから、部屋の中どうぞ。」
「それじゃ、お邪魔します。」
そう言うと、猫を抱えて部屋に入ってきた。
なんだ、なんだ？
父ちゃん、この人は？
突然あらわれた人と猫にびっくりしていると、
私の前にその猫を置いた。
「大丈夫かしら？」
「しばらく様子見てましょか。」
そういうと二人して、ソファーに座ってしまった。
「お姉ちゃん、初めまして。
私、つんです。」
その猫が私に向かって話始めた。
「私、ここに住んでるチーです。」
「私ここの近くに捨てられて、あのお姉さんに拾われたんです。」
「あら、そうなの？」
「はい、それでお姉さんが私を飼うために、隣の家に引越ししてきたんです。」
「大変だったのね。」
「はい、それでお願いがあります。」
「なぁに？」
「お友達になってくれますか？」
一人より、二匹のほうが楽しいわよね、きっと。
それから、父ちゃんもきっと安心するわよね。
「いいわよ。
これから仲良くしましょう。」
「にゃあ〜❤」
「なんか上手くいきそうですよ。」
「ほんまですな。」
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作者名：niko | 作成日時：2019年12月27日 22時
