倉子ちゃんと猫のつんちゃんと村上さん5 ページ15
つんちゃんside
「にゃぁ〜。にゃぁ〜。」
気がついたら俺はアパートの片隅にひとりぼっちだった。
確かさっきまでお母ちゃんと兄弟達と一緒に寝てたはずなのに。
なんでかなぁ。
お腹も空いたし、ご飯食べたいよぉ。
お母ちゃん〜何処？
そんな俺に気がついたのは、一人のお姉さんだった。
「にゃぁ〜。」
俺はおもいっきり、甘えた声をだした。
「ごめんね、私今、凄く忙しいんだ。」
そう言い残すと、何処かに行ってしまった。
優しそうなお姉さんだったのに。
がっかりして、僕はその場に丸くなった。
「猫ちゃん、猫ちゃん〜。」
僕はその声で目を覚ました。
「にゃぁ〜。」
「あ、いたいた。
お腹空いてるでしょ。
ほら、コレ買ってきたわよ。」
そのお姉さんはそう言うと、僕の口にある物を近ずけてくれた。
何て美味しそうな匂い。
僕は急いでそれを口にした。
「美味しいよ、お姉さん。」
でもお姉さんには、にゃぁ〜としか、聞こえないんだろうな。
「どう？美味しかった？
それにしても、これからどうしようか？」
そんな時に一人の男の人が近ずいてきた。
そしたらお姉さんと話をはじめた。
僕はどうなっちゃうの？
話し合いは、だんだんエスカレートしていった。
「とりあえず、動物病院に連れて行きましょう。健康診断しなくっちゃ、あかんですわ。」
「あ、私も行きます。」
「ほな、行きましょか。」
お姉さんの胸に抱かれて、僕はその場所に
連れていかれた。
お注射やらたくさんされたあと、次の日に迎えにきたのは、
お姉さんとまた別なお兄さんふたりだった。
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作者名：niko | 作成日時：2019年12月27日 22時
