オクラとおおくら 5 ページ30
青side
「さぁ、着いた。」
「ここは？」
「キャンプ場。」
「え？俺たちキャンプするん？」
「しないよ、それよりこれ降ろして。」
家から持ってきた荷物を忠義に手渡した。
「なんなん、これ？」
「コーヒーセット。」
「ここで？」
「そう、海を見ながらコーヒー飲みたいと
思って。」
「俺と？」
「そう、この2年間いろいろありすぎて、
忠義とゆっくり話もできんかったからさ。」
「確かにだな。」
「それじゃ海の見えるとこ、行こう。」
「朝ご飯がお昼近かったからな、
ちょうどええかもな。」
「そやろ(笑)」
駐車場から海岸へ続く道には階段があった。
「ほら、危ないやろ。」
そう言うと忠義は俺の手をつかんだ。
「そっと降りんとまた、こけるで。(笑)」
「骨折はもう、こりごり。」
「俺もや。」
二人で顔を見合わせて、笑ってしまった。
「ところでさ、買ってきたオクラの苗、何処に植えるの？」
「え？ベランダに置こうかな。」
「おまえの家のベランダじゃ、狭いやろ。」
「ほっといてくれ〜(笑)」
「うちのベランダ貸してやる。」
「ほんまに？」
「時々うちに来て、様子みたらええやん。
水くらい、あげられるし。」
「そんなこと言って、(笑)」
「え、なんやねん。」
「俺にちょくちょく家に来てもらいたいん？」
「お、おまえなぁ。」
「わかったよ、そうするよ。
俺はオクラもおおくらも大事やからね。」
「俺はヤスが大事やから。」
「ありがとう、嬉しいよ。
これからも、オクラともども、よろしくお願いします。」
「なんやそれ。(笑)」
「これからも、オクラいじりさせてね。」
〜fin〜❤
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作者名：niko | 作成日時：2019年8月1日 13時
