おかえり。�� ページ37
くらside
ぴぴぴ・・・。
スマホのアラームが枕元で鳴り響く。
う〜ん、
ぴぴぴ・・・。
だから、わかったって。
ぴぴぴ・・・。
俺は飛び起きてスマホのアラームのスイッチ
を止めた。
「よし！」
と、自分に気合いを入れた。
明日はいよいよやすが帰って来る日。
愛しの我が姫が俺の所に帰って来る。
この日をどんなに待ちわびた事か。
ヘタレな俺がよく頑張った。
自分で自分を褒めてあげないと、(笑)
自然と顔もニヤケてまう。
誰にも見られてなくて、良かったぁ。
さて、しばらく部屋も片付けてなかったから
綺麗にしとかなくっちゃ。
やすが見てガッカリしないように。
脱ぎ捨てられた洋服を回収し、洗濯機にほう
りこむ。
洗剤を入れて、スイッチON。
やすもきっと洗濯物がたくさんあるだろう
な。
「俺が洗ってあげようか？」って聞いたら
「おーくら、ありがとう。
嬉しいよ。」って言ってくれるか、
それとも、
「おーくらにそんな事させられないよ。」
って頬を赤らめて、照れたりして。
うふっ。
あかん、俺の頭がやすとの妄想でいっぱいに
なってまった。
机の上のコップ類を流しに運ぶ。
部屋の隅からルンバを取りだし、スイッチ
ON。
これで掃除機もよし。
テーブルの上にあったリボルバーの本を
本棚に戻す。
ちゃんと読んでるよって自分で言っても
ええんやけど、
「うわぁ、おーくら読んでくれてたん？
ありがとう、嬉しいよ。」
なんて言われたら、もう、どうしよう。(笑)
あ、そうそう。
敷布団も干して、敷布も洗っておかなきゃ。
タオルケットも洗って、と。
やることいぱいやん。
嬉しい悲鳴とは、こういうことなんかな。
せっせと働いていたため、俺はスマホが鳴っ
ていたことに、気がついていなかった。
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作者名：niko | 作成日時：2021年3月15日 19時
