倉とやすの物語�� ページ15
やすside
うわぁ、久しぶりに良く寝たー。
カーテンの隙間から朝日が覗き込む。
俺、いつの間に寝てしまったんやろか？
ってちゃうやん。
隣を見るとおーくらもまだスヤスヤと寝息を
たてている。
そうやん、昨日の夜・・・。
ラーメン食べた後のマラソン大会。
勝ったら、お風呂を一緒に入れる券をかけて
の事だった。
いい勝負をしていたのに、ゴールの俺のマン
ションの前で、
「あ！UFOだ！」
なんて叫んだもんだから、一瞬ひるんでしま
った。
その隙にゴールされてしまった。
「あー、ずっこいやん。」
「へ？何がかな？」
俺だって嫌じゃないから、まぁいいんだけど
ね。
「それじゃお風呂一緒に入ろうね。」
おーくらって、こんなノリだっけ？
まぁ考えても仕方がないから、彼にあわせて
みるか。
「やすが先に入っていいからね。
途中から俺入るから。」
そんなん言われたら、急にドキ ドキしてきた
やん。
「じゃあ先に入るね。
でさ、お風呂入るのはいいけど着替えないん
だよね。
俺のでよければ、ここに置いとくね。」
「ありがと。」
俺はまず体を洗い、湯船に浸かった。
すると、
「そろそろ入っていい？」
と言うおーくらの声が聞こえた。
「いいよ〜。」
「じゃあ、お邪魔しまーす。」
「あ、俺あたま洗うから湯船浸かっていい
よ。」
そう言って湯船から出ると、
「じゃあ、ここ座って。」
と言いながら、俺の頭にシャワーをかけた。
「シャンプーはこれだな。」
「あたま、洗ってくれるん？」
「うん、そやで。
そのためにお風呂一緒に入るんやから。」
「へ？そなの？」
「おまえなぁ、何考えてんねん。(笑)
ええから、ちゃんと目を閉じてろよ。」
そう言うと、俺の頭をガシガシ洗い出した。
「それにしてもさ、おまえの頭小さいな。
(笑)」
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作者名：niko | 作成日時：2021年3月15日 19時
