短編集 4 (ページ16)

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焼き餅はお好きですか？④ ページ16

おーくらside

「ほら、帰るで。」

ちょっと、戸惑ってるやすの手を引いて、

「お疲れ様でした、また明日～。」

と言って外に出た。

俺の顔、大丈夫だったかなぁ。

不貞腐れてたの、わかっちゃったかなぁ、

だってせっかくふたりでお正月を過ごせると

思ってたのにさ、

あんな話になっちゃって。

メンバーの事も大好きやから、

みんなで食べるのはかまわない。

けど、

やすとふたりで、甘々な時間を過ごせると

期待していた俺のこのモヤモヤ、どないして

くれんねん。

「おーくら、怒ってる？」

「怒ってへんよ。」

「ほんまに？」

「ほんまだよ、ただ・・・。」

「ただ？」

「ちょっとモヤモヤしてるだけやん。」

「モヤモヤ？(笑)」

「俺はおまえとふたりで甘々な時間を妄想し

てしまったんよ。だから・・・。」

「なぁんだ。(笑)」

「おまえなぁ、

なんだじゃないの！

どうするよ、このモヤモヤ。」

「大丈夫やん。」

「えー、なんで？」

「今から甘々な時間にすれば、ええやん。」

「ええの？」

「当たり前やん。

買い物終わったら、一緒におせち詰めて、

支度終わったら、出来るやん。

「そっかぁー。」

「そうやで。

じゃ、早く買い物して、家帰ろ。(笑)」

「うん！」

それにしても、おーくらがヤキモチやくと

可愛いな。