家族の元シードたち (ページ3)

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荷物の整理も終わり、引越し業者も帰った後、ベッドにぐったりと倒れ込んだ。

『はぁ～疲れたぁ…』

今日の朝までは韓国にいて、日本に来たら直ぐに荷物の整理。流石に肉体的にも精神的にも疲れ果てていた。
ふと窓の外を眺めると、目の前に大きな公園があった。気分転換に散歩てもしに行こうか。まだ他の人達は帰ってきていないし、家に知らない人がいたら(流石に説明はされているだろうが)びっくりするだろう。

『なんか日本に来たって感じがしないな～文字とか言葉とか聞けばわかるんだけど、街並みとか韓国とあんまり変わんないや』

『これから一緒に住む人達と楽しく過ごせるかな。』

一通り公園を歩き回り、そろそろ帰ろうかと新居に戻る。改めて見ると大きい。一軒家だが、敷地内の庭も含め、よくテレビで見る芸能人が住んでいる感じだ。

『お兄ちゃんの友達どんだけ金持ってるんだ…確かサッカー系の会長かなんか務めてるんだっけ？改めてサッカーって凄い人気のスポーツなんだな…。』

「おい、そこで何をしている。」

突然後ろから声を掛けられ、振り返ると、そこには男の子が立っていた。

『あっえっと…私今日からここに済ませて頂く者です。』

「…あぁ、韓国から来ると言った…」

『そう、そうです！』

やはり話は聞かされていたようで男の子は納得したように頷く。と同時にハッとし、

白「先程は無礼をしてしまいすみませんでした。俺は白竜と言います。」

『あ、えと、私は亜風炉麗奈です。今日からよろしくお願いします。あと別にそんなにかしこまらなくても…』

白「いえ、麗奈さんは俺よりも年上の方ですので。…ここで話すのもあれなので、中に入りましょう。」

『う、うん。ありがとう？』

(初めは怖そうな人だと思ったけれど、怖くない…かも？)

話を聞くと、彼、白竜くんは私の1つ下の中学1年生で、学校は新雲学園というところらしい。

『白竜くんの学校ってどこら辺にあるの？』

白「八王子駅からバスで20分くらいのところです。」

『結構家から近いんだね。』

白「他の奴らより家から近いので部活がない日はいつも最初に帰ってくるんです。」

『へぇ。部活ってやっぱりサッカー？』

白「はい。ここに住んでる奴ら皆そうですよ。」

そりゃそうか。ここの家を建てた人がサッカー関係の人だからそうなるよね。うん。

ｶﾞｼｬﾝ