イナゴ×バトルロワイヤル２

誰が正しい？ ページ3

天城の死を受けとめ、彼の思いを継いだ速水と狩屋は、花咲く森の道をひたすら駆け抜けた。どこへ向かっているのかすらわからない。それでも走る。ただただ走る。

「は、速水先輩。速すぎ……つ、疲れた……」
「ごめん……じゃあ、少し休みますか」

ここまで来れば信助くんも追いつけないでしょう、と呟いてから、速水は木に背を預け、ズルズルと地面に座り込んだ。狩屋も速水の隣に腰を下ろした。

「このデスゲーム…一体、誰が正しいんでしょうか……」

ふと速水が言った。狩屋は速水の言葉に、雷門サッカー部の皆の顔を思い出した。……誰が正しいのかなんて……。



誰か、誰か、教えてよ。



このデスゲームでは、一体何が正しく、何が間違えているんだ？



生き残ろうとしているメンバーは、その果てに何を手にするんだ？ 待ち構えているのは、希望ではなく絶望ではないのか？



もう嫌だ、こんなの。



せめて、他の仲間たちが無事であるように。殺された仲間たちの魂が救われるように……。



ずっと、祈ってる。




「狩屋くん」
「？ 何ですか？」
「俺は、祈ります。他の仲間たちが無事であることを。死んだ仲間たちが…救われることを」
「奇遇ですね。俺も、同じことを考えていました」


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