イナズマイレブン～FF編～第1巻 (ページ20)

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（１８）条件ページ20

部室に足を踏み入れた夏未さんは、キョロキョロと目で見回すなり鼻を押さえた。

夏未「……臭いわ」

なんだろうこの人は。もの凄く失礼なやつだ、と僕は思った。

染岡「こんなヤツ、何で連れてきたんだよ！！」

秋「話があるって言うから……」

苛立ちと共に染岡の口から舌打ちが聞こえた。

気持ちはわからなくもない。

聖悟「で、その臭い部室に、お綺麗なお嬢様が何の用なワケ」

夏未「……帝国との試合、廃部だけは逃れた見たいね」

円堂「お、おう！これからガンガン試合していくからな！」

夏未「ふふっ……。次の対戦校を決めてあげたわ」

聖悟「次の……？」

栗松「すごいでヤンスね！もう次の試合が決まっているなんて！」

半田「やったな、円堂」

円堂「あぁ！夢みたいだぜ！また試合ができるなんて！」

目金「今度こそ、僕の出番だろうね」

聖悟「ザコのトーシローがしゃしゃり出んじゃねぇ、バカかよ」

目金「うぅ……っ」

影野「俺、次こそ目立つよ。フフッ……」

夏未「話を聞くの？聞かないの？」

円堂「あぁ、すまない。……で、何処の学校なんだ？」

夏未「尾刈斗(オカルト)中。試合は一週間後よ」

円堂「尾刈斗中か……」

半田「尾刈斗中？」

夏未「勿論、ただ試合をすればいいという訳ではないわ」

聖悟「……と、言うと？」

夏未「今度負けたら、このサッカー部は直ちに廃部」

円堂「またかよ……」

夏未「ただし優勝すれば、フットボールフロンティアの出場を認めましょう」

「「え？」」

夏未「せいぜい頑張ることね」

夏未は見下す様に、だけど応援するかのようにそう言って、部室を後にしてしまった。

円堂「フットボールフロンティア……これに出られるのか？」

宍戸「凄いですね！中学サッカー日本一を決める大会ですよ？！」

栗松「うおぉー！オレ、盛り上がってきたでヤンスよ！」

半田「部員7人の頃じゃ考えられなかったもんな～」

染岡「喜ぶのはまだ早い！俺達は今度の試合に勝たない限り、出場出来ないんだぜ？」

円堂「わかっているさ！みんな！この一戦、絶対に負けられないぞ！」

「「おー！！」」

やる気に満ちたチーム一同に、僕は眉を寄せた。

信用できない。

馬鹿らしい。

そんなネガティブな言葉だけが頭の中をグルグル回った結果…………

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聖悟「あのムダなやる気……メンドクセーわ」

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いつもと違う言葉が、口から出た。