妖怪ウォッチを持つ少女は世界に羽ばたく【オリオンの刻印】

〜とどめのゴッドアンドデビル〜 ページ30

「俺の新必殺技、『ペンギン・ザ・デビル』を見せてやるよ！」

灰崎がゴールへの距離を縮めつつ言う。

「何でそんなにペンギンの技が……」

Aが若干の呆れを見せる。

「──ま、点入れば何でも良いから。決めちゃって」

気を緩めた反動で、つい心底の考えがポロリ、と出るA。

「ちょっと！？」

「はいはいとにかく！悪魔ペンギンの技のお手並み拝見と行きましょう！」

Aのかなり無茶なごまかし方に、一番近いMF達が呆れる。

「ペンギン・ザ・……」

灰崎が地面の漆黒の魔法陣から、悪魔ペンギンを呼び出す。

「お前なんかに決めさせるかよ！」

「ちょっ、ヒロト君！？ 何乱入して……」

慌てて止めようとしたのはAだけでは無かった。
だが、もう時既に遅く……。

「ゴッド！」

「デビル！！」

「──えええええええっ！！」

フィールドの全選手が目を見開き、驚きの声を上げた。
……まとまっちゃったよ！！

「ええーっ！そんなのアリ！？」

皆がどよめく中、悪魔ペンギンと天使ペンギンとボールはゴールに一直線！相手の技を物ともせず、ゴールに突き刺さった。

「ゴーーール！！何と何と、灰崎と吉良の技がまとまってゴールに突き刺さったー！……そして試合終了ー！FFIアジア予選第１試合の勝者は日本だー！！」

「……や、やったぁぁ！！」

Aが嬉しさの余り飛び上がる。だが重力には逆らえず、すぐに地上に戻る。

「色々おかしい所もあったけど……何と言おうと勝ちは勝ち！相手はそういうチームだった！……うんうん、納得できるわ！……となると、残る謎はママが気を付けろ、って言ってたオリオンが何者なのか、よね……」

Aが喜びまくる皆から少し離れて考え込むも、その答えは出なかった。

〜誰が何と言おうと勝利〜→←〜悪魔と神〜

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