天才ゲームメーカーと天才リベロ V8【イナイレ】

第308話 ページ32

響木｢それじゃあ、行ってくる。｣

円堂｢はい、お願いします！｣

音無｢これでロニージョさんも皆も、家族のことを気にせず、思いっ切りプレー出来るんですね！｣

円堂｢あぁ！｣

土方｢よーし！早速、あいつらに知らせてやんなくちゃな！｣

土方君は嬉しそうに、円堂君をつれて行った。

風丸｢よし、俺達は特訓だ！｣

皆｢おう！｣

久遠｢A。｣

A｢はい！｣

皆とグラウンドに向かおうとすると、久遠監督に呼び止められた。

久遠｢お前には、代表メンバーから外れてもらう。｣

皆｢！？｣

久遠監督がそう言い、皆が私を見る。

A｢…｣

私は、目を見開いていた。

鬼道｢監督、どういうことですか？｣

虎丸｢そうですよ！もうすぐ準決勝なのに、なんでAさんを代表から外すなんて言うんですか！？｣

久遠｢既に決定したことだ。A、いいな？｣

久遠監督は、私を見た。

きっと久遠監督は、私のことを心配して、こう言ってくれてるんだ。

私だって、もちろん分かってる。

病気がかなり進行していること。

早急に手術をしなければいけないこと。

分かってる。

分かってるけど…私はまだ…

A｢…｣

私は、拳を握りしめた。

久遠｢…｣

久遠監督は何も言わずに、グラウンドに歩いていく。

A｢まっ…ッ！｣

ﾄﾞｻｯ!

久遠監督に駆け寄ろうとしたその時、激しい頭痛と手足が痺れる感覚に襲われ、私は倒れた。

ヒロト｢A！！｣

鬼道｢義姉さん！！｣

皆が、私に駆け寄ってくる。

ｽﾞｷﾝｯ!ｽﾞｷﾝｯ!ｽﾞｷﾝｯ!

A｢うっ…ううっ…｣

私はあまりの痛さに、頭を押さえた。

ヒロト｢Aちゃん！｣

音無｢わ、私、救急車呼んできます！｣

薄れる意識の中、私は久遠監督に手を伸ばした。

A｢っ…私まだ…皆とサッカーしたい…です…皆と世界一に…なり…たい…んです…｣

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