１４． ページ14
.
◇◇◇◇◇◆◇
『……ん、え？』
ふと目覚めると、目の前にはパク・ジミンさんの顔があった。
一瞬思考が停止したけど、すぐに昨日のことを思い出して、恥ずかしさと自己嫌悪で、
消えてしまいたくなる。
お酒のせいで全部忘れちゃえたらよかったのに……
思わず布団を被って顔を隠しつつ、"昨日は酔ってたし"とか、
"嫌なこといっぱいあって疲れてたし"とか、
"きっと普通の精神状態じゃなかったから正常な判断ができなくて"とか、
色々言い訳を考えていると、モゾモゾとパク・ジミンさんが動く気配がした。
「ん……、Aちゃん……？」
私一応あなたの上司なんだけど…、
まだちゃん付けで呼ぶんだ……、
昨日だけって言ったのに…
頭に被っていた布団を下ろして、ベッドの上で上半身を起こす。
『…パク・ジミンさん』
「あ……、はい」
パク・ジミンさんはまだ寝ぼけているみたいで、ベッドに伏せていた体を起こすと、
全然開いてない目を擦っている。
『昨日は…、ご迷惑おかけしてすみません。
その、全て忘れてください』
「……」
『もう始発も動いている時間ですし、帰りましょう。椅子で寝て体が痛くありませんか？
帰ってまたゆっくり……』
「チーム長ニム」
少しはっきりした声が聞こえて、その顔に視線を移すと、
さっきより幾分開いた目がこちらを見つめていた。
『はい』
「不動産屋に行きましょう」
『はい？』
「僕もついて行きますから」
『は？』
キリッとした表情でそう言うと、バッと椅子から立ち上がり、
私の両腕を掴んで、ぐいっとベッドから立ち上がらせた。
「クズ男と住んでた家なんか出て、新しいお家を探すんですよ！僕も手伝います」
『え？』
「そうと決まればさっそく行きましょう！」
『えぇ……？』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 467人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いなり(プロフ) - tyaiさん» すごくすごく返信が遅くなってしまってごめんなさい😭他の方のレスにも書いたんですが、Twitterの方で番外編を書いてます！今後こちらにもあげるかも知れませんがまだ未定ですので思い出した時にでも見に来ていただけたら嬉しいです🥲 (2022年11月16日 8時) (
レス) id: dd77868689 (このIDを非表示/違反報告)
いなり(プロフ) - yu5さん» すごくすごく返信が遅くなってしまってすみません😭Twitterの方で番外編をちょこちょこ書いています！溜まったらまたここに上げる、かもしれませんがまだ未定です🥲 (2022年11月16日 8時) (レス) id: dd77868689 (このIDを非表示/違反報告)
tyai - 急なコメント失礼します。本当に面白かったです！続編などは出ますでしょうか？ (2022年11月3日 23時) (レス) id: 4eebb26101 (このIDを非表示/違反報告)
yu5(プロフ) - 続きがめっちゃ気になります😩💦 (2022年11月2日 9時) (レス) @page45 id: 45f8af9607 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いなり | 作成日時：2022年10月29日 7時
