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声の主は_ ページ1

貴方side


あの日はすごく蒸し暑い夏の日だった。
私は16歳になったばっかりの夏の日だった。

「Aじゃーねー!」

『うん。また明日!』

学校の帰り友達といつもの道で別れた、少し五月蝿いくらいの蝉の声を聞きながらぼーと歩いていた


『あー、お母さんから買い物頼まれてたんだった、』

暑いし面倒くさいなぁー‥‥

そんな事を考えていたら


__ふと、蝉の声が止んだ

変だなと思いながら歩きだしたら‥急に気温が下がったかのように肌寒くなって鳥肌が立った。



何かにに横切られたような気配を感じて振り向くと
そこには誰もいなかった。

不審に思いながらも、
なんだ‥‥と言い歩き出そうとする



が、



‥‥動けない



なんで?‥全然動けないんだけど!



まるで金縛りにあったかのように体が膠着した。

私が何も分からず混乱していたら






「_ふふっ」


少し曖昧だったが、
何処からかそんな、可愛らしい鈴が転がったような笑い声が聞こえてきて顔を上げた



しかしそこには誰も居ない。



おかしい‥さっきからどう言うこと?

さらに混乱していたら、





__「貴方だったんですね。やっと見つけました」





今度は、はっきり聞こえた。男子高校生くらいの声だ。

普通よりかは少し高いくらいの声だけど何故かすごく心地よくて‥




少し懐かしかった。



私はその声のする方を見た
 



___そこには誰も゛居なかった゛が、その声の主と目が合ってるような気がしてそこから視線を離すことはできなかった。



パチッ‥



その音を合図に私は力が抜けたようにアスファルトの上に座り込んだ。


いったい、なんだったの‥


それと同時にまた聞こえてきた。



__「必ず迎えに行きます。」



‥‥あー、もう疲れているんだ。早く帰って寝よう‥そしたら今あったことも忘れられる。




この時はそんな安易な事を考えていたが、



‥‥‥私はこれから起こる一夏の淡くて切ない小説の中のような物語を、まさか自分が体験するなんて思ってもいなかった。

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名無し - はじめまして、コメント失礼します。設定タグをご本人様の名前含め、検索除けタグのみに変更お願いします。デリケートな界隈なので対応のほどよろしくお願いします。変更終わりましたらコメントの方は消していただいて構いません。長文失礼しました。 (2022年6月9日 3時) (レス) id: 2518b8b23d (このIDを非表示/違反報告)
いな(プロフ) - みやさん» そう思ってもらえて嬉しいです!更新も頑張ります! (2022年4月9日 1時) (レス) id: f1af487042 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 友達が“勘が鋭い“ってのと理科室の最後がゾワッとした…これからどうなっていくのかどうなっていくのか楽しみです…!更新頑張ってください(*´∀`) (2022年4月7日 0時) (レス) @page6 id: 188356117d (このIDを非表示/違反報告)
いな(プロフ) - 天音さん» ありがとうございます!前世が明かされるまでお楽しみに! (2022年4月6日 23時) (レス) id: f1af487042 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 前世何があったのか気になるっっ!これからも頑張ってください! (2022年4月4日 0時) (レス) @page5 id: e6b77afed7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いな x他1人 | 作成日時:2022年3月17日 1時

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