人間洗浄機９

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乱数の場合

「乱数〜！」

「あれ、Aじゃん。どうしたの？」

乱数の事務所に訪れた少女。
乱数はキョトンと少女を見る。

「ふふ、サプライズ！」

「これ…バレンタイン？」

「うん！いつもありがとう。」

少女は登場するや否や、ラッピング袋を乱数に差し出す。

「僕に？」

「乱数に！」

乱数は嬉しそうに受け取ると写真を撮る。

「写真撮るほど映えて無いよ？」

「違うよ！Aから貰った思い出を取ってい置きたくて撮ってるの！」

写真を撮ったのはSNSで共有するためでは無く、乱数の記憶に刻むためだった。

結果：大切にされる
「だって…嬉しいもん。」
いつも助けられてるのは自分だと思ってるのは内緒


幻太郎の場合

＿ピンポーン
幻太郎の家のインターホンが鳴る。
何事かと幻太郎が玄関を開けると、

「ハッピーバレンタイン！」

と、笑顔の少女がいた。

「Aさん！？」

急だったので幻太郎は驚く。
少女は計画通りだとくすりと笑った。

「と、取りあえず上がります？」

「良いんですか？」

「えぇ。」

と、言うわけで、茶の間でくつろぐ２人。

「これ、幻太郎さんにです。」

少女はラッピング袋を差し出す。
それを見て幻太郎は驚いた。

「小生に…ですか？」

「ええ。いつもありがとうございます。」

少女は幻太郎の反応を見て微笑んだ。

結果：心底驚く
「これはいいネタになりそうです。…なんて、勿論嘘ですよ。」
人生で初めてバレンタインチョコを貰ったのは内緒


帝統の場合

「…やっと見つけた。」

公園で帝統がベンチで寝転んでいると、影が差す。
その影の正体は少女だった。

「A、どうしたんだ？」

「いい加減住所持ちなよ。…探すの苦労したわ。」

少女はゲッソリとしながら帝統のお腹に体重をかける。

「ぐへぇっ…何すんだよ。」

「まーた痩せてる…最後にご飯食べれたのはいつ？」

「一昨日の夜だな！」

帝統が元気よく言うと、鉄拳が飛んでくる。

「いってぇ！」

「ギャンブルも程々にしてよね。」

帝統が頭を抱えると、目の前にコンビニの袋を差し出される。

「飯か！？」

「そ。」

帝統がウキウキしながら袋を漁ると、

「これ…」

「ハッピーバレンタイン。」

「マジかよ！」

おにぎりと水と共にラッピングされた袋が入ってた。

「サンキュー！！」

「うわっ！」

結果：抱き着かれる
「いやぁ、九死に一生を得たぜ…。」
実は今日がバレンタインだと知らなかったのは内緒

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