日常226 兄弟の絆 ページ14
「あぁ、Aさん…！」
三郎はスマホを覗きながら嘆く。
そこには足元がフラフラで今にも倒れてしまいそうな少女の姿が。
「よくもAに！」
二郎は今にも殴り込みそうな勢いで現場に向かって足を進める。
しかし、
「待て！二郎！」
三郎が画面を見て何かに気が付き、二郎を引き留めた。
「止めんじゃねぇ！三郎！早くしねぇとAが！！」
二郎は振り返り三郎に怒鳴るが、
「うるさい！良いから待てって！」
三郎は画面を見ながら二郎を止める。
二郎は流石に何かあるのかと思い、三郎に問いかける。
「あぁ？どうかしたのか？」
二郎が落ち着いたのを確認して三郎は再度画面を見る。
「一兄がどこかを指さしてるんだ。」
「ん？そうなのか？」
「あぁ。」
＿見てるんだろ？三郎。
三郎は一郎の意図に気が付き、画面をまたせわしなく操作する。
喫茶店内の構図を見て、一郎が指さす先に何があるのかを確認する。
指の先には窓。
隣のビルからならその窓を狙える。
「二郎！ここだ！」
「あぁ！ここからなら、兄ちゃんにマイクを！」
二郎は周りを見渡し、使える物が無いかを探す。
すると、少年が持つサッカーボールが目に留まった。
「俺がやる。」
二郎はそう言うと少年に交渉しに行った。
喫茶店内では少女と覆面男が睨み合う。
その表情はお互いに苦しそうだ。
＿A、もう無理はするな。
一郎は焦りながら少女を見る。
マイクの無い自分はなんて無力なのだと自分を責める一郎。
そんな一郎に合図するように少女は背中に手をまわし、一郎にブイサインを向けた。
＿大丈夫だよ。一郎。
そう、一郎に伝えるために。
一郎は思わず立ち上がる。
そして、
「おい、お前。そんだけのマイクでラップしたら持たねぇぞ。…お前、死ぬぞ？」
少女の隣に立ち、男に声をかける。
ふらつく少女の肩を抱き、覆面男をまっすぐ睨みつける。
しかし、一郎の言葉が癪に障ったのだろう。
覆面男は、
「あぁ？んだとコラ！死ぬのはテメェだ！このワック野郎が！」
またマイクのスイッチを入れる。
またBGMが店内に流れ、
「調子乗んじゃねぇ！マジもんだぜ！引いた引きがね！後には引けねぇ！死ぬのはテメェだろ！ふざけた偽善野郎！見せしめにして生贄！まずは女守ってから粋がれ！」
先ほどより強いライムをぶつける。
一郎は少女の前に立ち、それを受けようとするが、
＿ドンッ！
「A！」
強い衝撃と共に、一郎は攻撃圏内からはじかれた。
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きな粉もち - いもけんぴさん» ご返信ありがとうございます。楽しみに待っています！ (2022年10月29日 18時) (
レス) id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - きな粉もちさん» きな粉もち様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - くりゅさん» くりゅ様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - れんさん» れん様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉もち - 人間洗浄機シリーズ、いつも楽しませていただいております！８以降のパスワードを教えていただけないでしょうか？ (2022年10月26日 16時) (レス) @page47 id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月17日 19時
