【イナイレ】まねっこ . 【エイリア編】 (ページ6)

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キャラバンに乗り込み軽く挨拶を済ませたところで
現在エイリアの襲撃にあった奈良へ向かっている最中だということを知った

無論すぐに奈良へ向かうべきなのだろうが、私には大切な家族がいる
何も言わずに去るのは気が引けてしまう

それに、荷物だって何もない状態だ

いま私が所持しているものと言えばスマホと勉強道具に今着ている制服しかない
着替えすらないのだ

それらのことを瞳子さんに伝えると一度私の家に寄るという結論に至った

よかった

と胸をなでおろし、これから始まる旅への期待と不安を感じながら少し震える手で
前もって父と母に旅に出ること、瞳子さんがついていてくれることなどについて連絡を入れた

電話をしたとき父と母の声が泣きそうだったのは気付かなかったことにした

家に着くと父と母がほとんどの荷物をまとめてくれていた
しかし私は一応と一度自分の部屋に戻った

机の引き出しの奥からあるものを引っ張り出した

汚れてしまわないように、失くしてしまわないようにと机の奥にしまっていたから
きっと父も母もこの写真の存在には気が付かなかったんだろう

その写真を手に取って、部屋を出ようとした

部屋を出ようとして鏡に映る不気味な顔と目が合った

笑顔が崩れかけてきていた

「なにこれ、ぶっさいく…」

このままじゃだめだとしっかりと笑顔を作り直した

こんなに一日中笑顔を作らなきゃいけない状況が稀すぎて顔が疲れ切っていた

だめだよこれじゃ
これからはずっと人に囲まれて生活するんだから
ご飯だって寝るときだってずっとずっと人がいるんだから
大丈夫、私ならできる
ちゃんとお母さんの顔を頭に焼き付けるの――

自分にそう言い聞かせて大きく深呼吸して部屋を出た

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