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「負けたよ。
さっすがは日本一の雷門イレブンだ !」
赤髪の女の子はにこやかな表情でそう言った
ああ なるほど
私が覚えた違和感はこのことだったのか
この子は最初から知っていて私たちを宇宙人呼ばわりしたんだ
円堂君は照れ臭そうに いやぁ と手を頭に当てて口元をニヤつかせていたが女の子の発言を聞いてピタリと動きを止めた
「え、今何て言った…？」
「あたし知ってたんだ。
あんたたちがFFで優勝したチームだって」
白い歯を見せてニッコリ微笑む彼女はまるで小さな子供のようだった
「へ？！
総理大臣の娘？！」
まさかの発言
衝撃すぎる いや、衝撃だなんて言葉では表現できないほど衝撃すぎる…
ちょっと私の頭脳じゃ言葉が追い付かない…
円堂君の声が辺り一面に響いてかき消されたようだが私も衝撃でうええ？！とらしくない声が出てしまった
これも誰にも聞かれていないことを願う..
話を聞く限り彼女は総理大臣である父を宇宙人から救い出すための最強の仲間を探していたらしい
うん、雷門イレブンはぴったりなメンバーだ
私がこの子の立場でもそうしていた
仲間に入れてほしい、という彼女の願いを一瞬の迷いもなく了承する円堂君
底抜けにいい人なんだなぁと感心する
「財前 塔子
塔子って呼んでよ」
と塔子ちゃんと円堂君は握手を交わした
「私は七瀬 A
よろしくね塔子ちゃん」
そう円堂君の背中からヒョコっと顔を出して手を差し出すと
塔子ちゃんはニッコリと太陽みたいに笑って手を握り返してくれた
「よろしく、A !
呼び捨てで呼んでよ、あたしもそうしたい !」
初対面でそんなことを言われたのは初めてで少し驚いたけど断る理由なんてなくて 塔子 と名前をつぶやいて塔子と目を合わせて微笑んだ
うん、友達増えた
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作者名：なついろ | 作成日時：2020年2月26日 4時
