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Aside

扉を開けて先に中に入って行ったチシヤを追い、アリスと一緒に部屋の中に入る。

窓から差し込む光に目を細めながら左へ進むとミラやクズリューなど幹部の人達が集まっていた。


どこか暗い雰囲気でいつもは騒がしいニラギまで静寂になっていたから流石に険悪感を抱いた。


目を凝らし、息を呑んだ。


昨日まで生き生きとしていたボーシヤが台にのせられて息を引き取っていた。

何故?と理由を聞きたいのにNo.1が死んだという衝撃で言葉が出ない。

目の前にはポケットに手を突っ込んだまま表情を変えないアグニが居る。

後ろからはアンが私たちより少し遅く、急いだ様子で走ってきた。


「ゲームで失敗したらしいんです」


続いていた静寂を壊し、1番に喋り出したのはタッタだった。


「俺たち整備班がガソリンを調達している途中、偶然新宿で発見して..」


あの百戦錬磨のボーシヤがゲームに失敗した?
どれだけ難しいゲームだったんだろう。
それかただ単にしくじっただけ..?

どちらにせよ何かおかしい。しかも偶然見つけるなんて誰かが仕組んでるようにしか見えない。

アンがボーシヤに近づき触れようとする。


「気軽に触れるなよ、この解剖マニアが」


ニラギの馬鹿にしたような声が部屋に響き渡る。右手には相変わらず銃を所持している。


「銃で撃たれてる」


アンがそう言い放った。ボーシヤの右胸に目を向けると弾丸の痕跡があった。


「参加したゲーム、銃を使うゲームだったの?」


私がタッタに問いかけた。


「多分...ゲーム会場付近でも銃声を聞いたヤツもいるみたい」


銃を使ったゲームじゃなきゃこの弾丸の痕跡の辻褄が合わない。

タッタのその言葉を境にまた静寂に包まれる。


「...ビーチは、どうなっちまうんだよ」


1人の男の人が独り言のように呟く。
No.1を失った今、ビーチを仕切る人が居ない。
武闘派との対立も無くなっていくかもしれない。


「しばらくこの事は黙っておいて。メンバーが動揺する」


ミラが口を開く。確かに、この事を今言ってしまうとここにいる人達全員が動揺してしまう。
下手したらビーチが解散になってもおかしくない。


「次のリーダーはNo.2の私だ」


メガネで光を反射させたクズリューがそう言う。
相変わらず、頑なな表情をしていて心情が読めない。


「ちょっと待った、1番強い方がリーダーなんじゃねえのか?」

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ayn. - クイさん» 初コメありがとうございます♡とっても嬉しいです!これからも頑張りますのでよろしくお願いします✨ (2023年2月17日 17時) (レス) id: 6fff18c5cc (このIDを非表示/違反報告)
クイ(プロフ) - 初コメです!キュンとしたりハラハラしたりめちゃくちゃ面白いです!更新楽しみにしています! (2023年2月15日 22時) (レス) id: 5923468ba0 (このIDを非表示/違反報告)
ayn. - あかねさん» 初コメありがとうございます🎵めちゃめちゃ嬉しいお言葉すぎます♡これからも楽しんでいただければ幸いです!よろしくお願いします✨ (2023年2月7日 20時) (レス) id: 6fff18c5cc (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 初コメ失礼します!この小説すっごく面白くて大好きです🥺更新大変だと思いますが、これからも頑張ってください💪 (2023年2月6日 6時) (レス) @page8 id: b290921bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ayn. - 金成さん» ご報告ありがとございます( ; ; )早急に外して参りました、教えてくださらなかったらそのままでした、本当にありがとうございます(>_<) (2023年2月5日 20時) (レス) id: 6fff18c5cc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ay. | 作成日時:2023年2月4日 20時

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