アリスと嘘 ページ45
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「大事な賛成票を失っちゃっていいの？」
挑発するような態度に、またニラギが怒るんじゃないかとヒヤヒヤする。
頭に血が上りやすいニラギも悪いけれど、チシヤもチシヤで、彼の反応を楽しんでいる節がある。
頭も良くて小賢しい。
1番タチが悪い人間だなぁ、と呟きながら、順当にアグニがリーダーになっていく様子を見ていた。
「お次は引き継ぎ業務です」
まるでアグニの腰巾着だ。
やっと自分の大将がトップになれたのが嬉しくて仕方がないのか、「黒の封筒を開封しましょう」といい笑顔で言う。
ゆっくりと動き出したアグニは、ちらりと一瞬。
ほんの一瞬だけどボーシヤの遺体を見た。
そして扉の前で逡巡した後、何を思ったのかチシヤの前まで戻り、小声で何か言う。
ぴくりと眉を動かしたチシヤは、少しだけ目を伏せてまた何かを返した。
ふ、と笑うアグニはずっと空虚だ。
やがて2人のやり取りが終わる。
アグニが武闘派を引き連れて言ったおかげで、残された人達は思いため息を吐いた。
各々が自分のやるべきことを行動に移し始める。
ざわめきが戻ってきて、最後まで私が呼ばれた意味が分からなかったな、とぼーっとしていたらチシヤが体を私に向けて言った。
「開封式は幹部だけだから、部屋に戻ってたら？」
アリスも、いくら幹部候補とは言えどここに留まってはおけない。
一緒に部屋を出よう、と話しかけようとして、
チシヤと何か目配せをしている事に気がついた。
いつだってチシヤは秘密主義で、その秘密の中に私を入れることは無い。
目的を持って行動するチシヤが私と関わるメリットは、何なんだろう。
私もこれから、利用されるのかな。
「出ようか」
アリスが私の方を向いて緊張した顔で言う。
思わず笑いながら、「なんでそんなに怖い顔してるの？」と言うと「あ、いや」と焦ったように「何でもねえよ！」と取り繕う。
嘘が下手くそだなぁ。
ミラはビーチの皆にボーシヤの訃報を伝えるためか、タッタに「皆をホールに集めてちょうだい」と言った。
まだ現実を受け止めきれていないタッタは重い顔をしていて、整備工なのにこんな現場に立ち会うなんて可哀想だな、とどこか他人事のように思った。
「…Aも、計画に参加するのか？」
聞き馴染みのあるワードがアリスの口から飛び出してきて、思わず一瞬歩みを止めた。
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みりん(プロフ) - はーとさん» わぁ嬉しいです( ¤̴̶̷̤́ ‧̫̮ ¤̴̶̷̤̀ )！ 褒め方が上手すぎて更新意欲が止まりません！笑 今後ともよろしくお願いします！ (2023年1月26日 2時) (
レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
はーと(プロフ) - みりんさん» 本家のストーリーもありつつチシヤとのシーンがオリジナルで加えられていて最高です✨️✨無理はせずにこれからも更新お願いします🙇♂️これからも読ませていただきます^^ (2023年1月25日 17時) (レス) id: f292a3492c (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - そらのさん» 嬉しいです…！止まらなくて、気づいたらもう移行なのですが最後まで付き合ってくださるとありがたいです՞･֊･՞！ 更新が捗ります🫶🏻 (2023年1月25日 4時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
そらの(プロフ) - 主様の小説本当好きです！チシヤの小説少ないのでこの作品が楽しみで仕方ないです！更新楽しみにしております！ (2023年1月25日 4時) (レス) @page47 id: 17ad6f88d5 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - はーとさん» 嬉しいコメントありがとうございますꈍ .̮ ꈍ こういうコメントのおかげで更新する気力が湧いてきます！今日も頑張りますね💪🏻( ¤̴̶̷̤́ ‧̫̮ ¤̴̶̷̤̀ ) (2023年1月25日 3時) (レス) id: 54bed94868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みりん | 作成日時：2023年1月18日 5時
