・ ページ10
「…え？」
ざわついていた教室が一気に静まる
「何？やばいよね」
「さすがにキモいかな」
「まじで変態じゃん」
柊「A、早く来い」
先生の声が怖くて、体が震えた
でも、行かなきゃいけない
そう思って立ち上がったのに
甲「…行くな」
なぜか甲斐くんに腕を掴まれてしまった
「で、でも…行かないと…」
甲「あんなロリコンのとこ行って、何するつもりだよ」
「先生は…そんな…人じゃない…から…」
そう言った途端、掴んでいた腕を思い切り押され、私の体は地面に倒れた
甲「なんだよ、お前！
せっかく心配してやったのに、あいつの味方すんのかよ！」
甲斐くんは悪くない
だって、こんな私を心配してくれたんだもの
「ご、ごめんなさい…ごめんなさい…」
甲「早く行けよ
…鬱陶しい、目障りなんだよ」
1度、思い切り蹴られる
…痛い
「ごめん…なさい…」
そう呟くことしか出来なくて、私は転がるように教室を出ていった
「先生…？あの、えっと…Aです…」
柊「入って」
失礼しますと言ってから部屋に入る
先生が用意した椅子に座るよう言われ、大人しく腰を下ろす
けれど、体の震えは止まらない
カチカチと歯が鳴っている
柊「A」
名前を呼ばれただけで、肩がはねる
柊「ごめん、怖いよな？」
「いや、あの、違うんです…」
柊「…ごめんな」
膝の上で握りしめている拳にそっと手を添えられる
柊「…俺が怖い？」
「わ、かんない…です」
柊「そっか…
腕、一応見せてくれるか？」
コクリと頷き、制服の袖をまくる
甲斐くんが投げた椅子が跳ね返ってきて私に当たったときの傷が現れた
思ったよりも赤黒い痣ができていて、思わず顔を歪めた
柊「痛い？」
「…わかんない、です」
柊「…そっか」
先生は慣れた手つきで処置をしていく
「ありがとう…ございました…」
柊「いや、大丈夫だ」
先生と話せるかもしれない
そう思ったのに、先生はモニターを見て、また私の知らない笑い方をしながら、マイクを手にとった
柊「警察の皆さん、お勤めご苦労様です
お呼びだてして申し訳ありませんが、只今生徒にある課題をやらせています
次の指示があるまで、しばらくお待ちください
もしその間大人しくしていなければ───」
ピッ
先生がボタンを押した途端、外のどこかが爆発した
柊「生徒たちの命は保証しません
では後ほど」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1614人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sei(プロフ) - 楽しんで読ませてもらってます！私にもその文才欲しいくらいです。・゜゜(ノД`) (2019年3月21日 17時) (
レス) id: cd07a6348c (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - 諸行無常系女子さん» ありがとうございます！頑張りますね(￣^￣)ゞ (2019年3月18日 18時) (レス) id: f818c9f9b9 (このIDを非表示/違反報告)
諸行無常系女子 - 楽しく読ませてもらってます！これからも頑張ってください(*^o^*) (2019年3月18日 14時) (レス) id: 30d23c8fcb (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - ラビットさん» ありがとうございます！ラビットさんのお言葉、とっても励みになります！ (2019年3月17日 23時) (レス) id: f818c9f9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ラビット(プロフ) - ものすごく面白くて続きが気になります！更新頑張ってください！ (2019年3月17日 19時) (レス) id: 80ad6ef553 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：バボちゃん | 作成日時：2019年3月14日 20時
