消えたがり 【3年A組】

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茅「なんでこんなこと…

一体何が目的なんですか？」



柊「気になるよなぁ」



先生はみんなをまっすぐに見る




柊「君たちが人質になったのには理由がある」





そういったとき、タイミングよくチャイムが鳴った




柊「はい、起立！」


…誰も立たない、いや立てない


けれど先生が爆弾のスイッチである腕時計をちらつかせると、みんな慌てて立ち上がる



もはや、あの時計の存在そのものが脅迫だ



柊「これから、おれの授業を始める、礼」



1度目はほとんどが言うことを聞かないけれど、先生が腕時計を見せると指示に従う






柊「どうしてこのクラスは人質になったのか

はい、わかる人ー！」





誰も、手を上げない



先生は次々と指名していく

ヒントは他のクラスにはなかったこと




「先生に対する態度が悪いから」

「傷害事件を起こしたやつがいる」



…でも、どれも違う



先生は1つの机に手を伸ばした

そして、それを持ち上げ、地面に叩きつけた


それは、もう誰も座ることのない席









「苦しいよ…」

「私はやってない…!」

「…すごいね、Aさんは」

「Aって呼んでいい?」






儚くて、いつも散ってしまいそうで




散ってしまいそうな彼女に私は何をした？





「何も…何も知らないくせに!」



彼女が私を批判する声が聞こえた気がした





…わかってる、彼女は優しいから、そんなことしないって








柊「君たちもわかっている筈だ

でも、答えたくない」


茅「…澪奈ですか？

景山 澪奈が自 殺したことですか？」


柊「ピンポーン

他のクラスにはなかったこと…それは “ 生徒を1人、失ったこと ” だ」

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