消えたがり 【3年A組】

・ ページ47

周りの男の子たちは、部活が休みになっても水泳なんて見に行かないと言い出し、少しずつ疑いの目を向け出した


そのとき


花「サッカー部の試合が中止になったのは本当よ

海斗は嘘なんか吐いてない」


辻「そうだよ！

海斗くんがそんなことするわけないし」


金「海斗が動画を撮る理由なんか、どこにもないし！」


花岡さん、辻本さん、金沢さんが声をあげた




その抗議の声を聞いた途端、一部の男の子から揶揄うような野次が飛んだ



石「はい出ましたー里見親衛隊ー！」

兵「よっ、親衛隊！」



花「そんなんじゃないから！

マネージャーだったからここに書いてあるだけ！」


兵「えー…

でもお前、里見と別れてサッカー部のマネージャー辞めたんじゃなかったっけ〜？」


花「なわけないでしょ

てかそれ今関係ないし！」



…花岡さんと里見くんって付き合ってたんだ


というよりも、里見くんの件からみんなの話題が逸れてしまっている



そんなことを考えていると、諏訪さんが甲斐くんに声をかけた



諏「甲斐…

さっきからなんで黙ってんの？

いっつも最前線でギャーギャーわめいてるくせに」




チラリと斜め前の甲斐くんを見る

少しむすっとした表情で諏訪さんを睨んでいる





甲「…うるせぇ

俺達で犯人探しなんかしても意味ねーだろ

答えるのは刑事なんだから」




いつもぶっきらぼうな甲斐くんだけど、どこか不安がっているというか、焦っているような態度で


何か知っているのかな…？

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す