[メリオダス]消えたもの

☆8話☆ ページ12

貴女side



「キーンーグー！！どーこでーすか！！」




キングを走って追いかけても追いつけず、ついには見失ってしまった



恐れていた独りぼっちという事態に陥ってしまったのだ



てかどんだけ速く飛んだんだよ！！速すぎだよ！追いつけるはずないよ、



「はぁ〜…」



一体どこに…






「君が殺した精女……エレインはオイラの妹だ！！！」




さっきとはまるで違う、怒りの篭った叫び声。間違いなくキングのものだ


同じように声を辿りに探す。たぶんこの辺りのはずだから



それとまた、懐かしい声聞こえた





「なーるほど♪お礼参りに俺を殺したいってか♪でも無駄だな。俺は不死身だ！！」




この声……バン？


水晶の間から見えたのは、キングがバンを“守護獣(ガーディアン)”で取り押さえてる姿



そして…




「石化さ」



キングがそう言った途端、グサリとバンの胸に槍が刺さった


みるみるうちにバンが石と化していく



私が飛び出した頃にはもう、バンは完全に石化してしまっていた




「キング！！」


「A！？」


「何やってんの！？バン動かなくなって……なにぎあったの？」


「っ…それは……」




仲間なのに……なんで？



ふと、キングの言葉が脳裏に浮かんだ



“君が殺した精女……エレインはオイ
ラの妹だ！！”




エレインさん ……妹…


もしかして、キングはエレインさんの仇を……？





「キング……エレインさんの仇なんかとったの？」


「……そんな感じ」


「何があったか私にはわからない。けどバンはそんなことする人じゃないよ……？」




性格悪いけどね


でも、本当にやっちゃいけないことを平気でやる人じゃない。皆それは知ってるじゃないか




「だって……！！」


「そんなことしたって、エレインさんは喜ばないし…帰ってこないんだよ？」


「Aになんでそんなことわかるんだ！！」


「そんなの、誰にでもわかる……」



私とキングは、ただ言い合っていた
石になったバンの目の前で



なんでこんなに必死なのかわかんない


バンやキングが大事仲間だから。それはもちろんあるけど
それ以上に、意味のない戦いはしたくないんだ



突然キングが何かに気づき、顔を上げた
私もつられてそれを見る





「あれは……！！」



「……光？」




私たちが見たのは、綺麗な光……



水晶をバックに美しい光が、私たちの前に現れた…

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