#111 ページ16
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『あ"〜〜〜〜…』
誰もいない楽屋で頭を抱える。
鏡で自分の顔を見てみると、如何にも何かありました、みたいな顔をしていた。みっともない。
軽くメイクを直して、口元に持ち運び式の加湿器を当てる。
今日は歌番組の収録なのに、コンディションは最悪だ。
そして、ただぼうっとする。
『(…私、どうしたんだろう。)』
社長と話をしてから、私はわかりやすく動揺していた。
彼氏を作るな、なんてこの業界では珍しいことじゃないのに。
なんで自分がこんなに動揺しているのかすらも自分じゃわかっていない。
確かに、今までそんなこと言われたことなかったから…吃驚したのもあるかもしれない。
…けど、多分それだけじゃないはずだ。
頭に入ってくるわけないのに、意味もなくドラマの台本を開く。
仕事をしてる風にして…少しでも、自分を正当化したくて。
なんて、情けない。
そんな時、無機質なノックの音が楽屋に響いた。
だっるい。なんて思ってしまったけど、無理やり営業スマイルを顔に貼っつけてドアに向かう。
『はーい！…って、』
そこにいたのは、酷く懐かしい顔だった。
「…久しぶり、Aちゃん。」
・・・
部屋を訪れたのは、昔よく顔を合わせていた男の子だった。
彼も当時は天才子役、なんて呼ばれていて…私も同じように呼ばれていたからなんとなく絡みはあった。
最近は見なかったけど、新しくアイドルグループとして再デビューするらしい。
『巳波くんが訪ねてくるなんて、吃驚した。』
「何年も会ってなかったもんね。…Aちゃんのことはテレビでよく見てるけどね。」
畳の上に足を伸ばしてコーヒーを飲む。
…子役の頃に一緒に仕事をしていた子は何人かいるけど…みんな途中で人気が無くなり辞めていった。
だから、昔仕事をした人とこんなふうになるのは新鮮だ。
そう考えてみると、やっぱり天馬くんの存在は特別なんだと実感する。
昔も今も、変わらず私と同じ世界に居続け…そして結果を残しているのだから。
…社長の言う通り、私たちは人気商売なんだもんね。
「Aちゃん、変わったよね。」
『…そう？』
彼は、綺麗なクリーム色の髪の毛を耳にかけて…天使みたいに微笑みながら言い放った。
「うん、変わった。…なんかさ、生ぬるくなったよね。
昔の方がよかったよ。」
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夢花(仮垢) - 夢主ちゃん頑張れ…。あ、どこかは忘れましたが(すみません)、この続編のどこかに「してしまった」の所が「してひまった」になってました。今自分が覚えてるってことは割と最後の方です()中途半端 (2018年11月16日 9時) (
レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 悠斗さん» コメント、並びにご指摘ありがとうございます。早急に訂正させていただきます。大変失礼いたしました。 (2018年4月7日 14時) (レス) id: 92b7e8a327 (このIDを非表示/違反報告)
悠斗(プロフ) - いつも楽しく読んでいます。文字ミスなのですが120ページの「仕事が立て込んでて、MANKAI両へ帰る余裕がなかったのだ。」 のところで『両』ではなく『寮』ですよね。 (2018年4月7日 11時) (レス) id: c0cfb0f959 (このIDを非表示/違反報告)
ますみすみ(プロフ) - いやぁぁぁｯ///みすみーｯ///本当この作品大好きです!!! (2018年4月3日 0時) (レス) id: 43e6e1321d (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - ひぃゃゃゃゃああ！！！三角〜！！！かわいいよ〜〜〜！！！ (2018年4月2日 21時) (レス) id: 700d4b33cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青
| 作成日時：2017年11月6日 22時
