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「由井ー」
『何?皇くん。』
リビングにて、十座さんと思い出話に花を咲かせていると廊下から皇くんが顔を出した。
その手にはスマホが握られてる。
「今井川がさ、土井と一緒にいるらしくてよ。
んで、お前のこと話したら"危ないから泊まれ"って。
あと、お前読みいつやるんだよ。」
ちなみに、土井さんっていうのは私のマネージャーのこと。
井川さんと土井さんは付き合ってるらしい。
『えー…今日も泊まりかぁ…。申し訳ない…あ、皇くん寝る時の服貸してね?
読みほんとに付き合ってくれるの?』
「はぁ?!またかよ……、まぁ、いいけど…。
当たり前だろ、俺を誰だと思ってんだ!」
『ありがとー。
俺様何様天馬様ぁ〜、今からやるから台本渡すね。』
スマホでちらっと時間を見ると、今は21時。
1時間だけ皇くんに手伝ってもらって…後はひとりでしよう。
スマホをポケットに入れて、十座さんの方を向く。
『すみません十座さん…。ちょっと仕事の練習があって…。
また空いてる時にお話しましょう。』
「…わかった。無理はするなよ?」
『はいっ、ありがとうございます。』
:::
「…なぁ。」
『何?』
稽古場?の端っこで台本を確認する。
すると、隣で台本を読んでいた皇くんに声をかけられた。
「演技指導の件、チャンスくれただろ。
…正直、くれるとは思ってなかった。」
『へぇ…そんな風に思ってたんだ。…夏組だけやめとく?』
「ハァ?!んなこと言ってないだろ!やる!」
『冗談だよ…。
…まぁ、理由としては…。摂津くんの話聞いてさ、確かに何も知らないうちに突っ返すのも違うかなって思っただけ。
私も人の子だからさ、それなりに罪悪感とかあるんだよ?』
「由井…。」
台本をぱたんと閉じて、髪の毛を高い位置で結い上げる。
腕まくりをして準備完了。
『…もう大丈夫でしょ?』
「ハッ、よゆーだっつの。
…俺らの舞台観て、絶対笑わせてやるから。」
『? 何か言った?』
「いーや、何でも?」
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浴 - 三角との絡みを!!!とてもお話が面白くて好きです!応援してます! (2017年10月19日 9時) (レス) id: 3d5a1dcf59 (このIDを非表示/違反報告)
こっち(プロフ) - 三角、天馬、至さん、万里、臣くんでお願いします。ストーリーも面白く、書き方もとても好きなので応援しています!頑張ってください!! (2017年10月14日 18時) (レス) id: 4208411a04 (このIDを非表示/違反報告)
らいらい(プロフ) - 至、万里、左京でお願いします!ストーリー凄く面白くてつい夢中で読んでしまいました!これからも更新頑張ってください! (2017年10月11日 6時) (レス) id: 5f81c7b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
藤原(プロフ) - △、△、△でお願いします! (2017年10月11日 5時) (レス) id: 47165f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
めめめ(プロフ) - 至、天馬、万里でお願いします!!! (2017年10月10日 21時) (レス) id: 9c357f7ed8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青 | 作成日時:2017年9月12日 18時