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「申し訳ないねんけど、俺ちょっと職員室に行かなあかんねん。その氷嚢が溶けるまではここにおって冷やしといて貰える？多分あと10分するかしないかくらいやと思うから」
『あいよー』
「溶けたら机に置いておいて。そしたらゾム、この湿布足に貼ってあげて。包帯は巻き方わかる？」
「分かるで」
「ならそれも頼むわ。じゃあ行ってくるね、やらしいことすんなよ！」
ペ神は爽やかに笑いながら最後に爆弾発言を投げて保健室を出ていった。再び訪れる無言。沈黙を破ったのは、ゾムの方だった。
ゾムは椅子から立ち上がり、こちらに寄ってくる。またどこか少し辛いような顔をしている気がする。訝しげに私がゾムを見ると、私の前に立って、恐る恐る私の頭を撫でた。
「…びっくりしたわ、お前が倒れたとき」
『…私が1番びっくりしたわ』
「…痛い？」
『ううん、大丈夫』
ぽつりぽつりと話すゾムは、話す度に私の髪を撫で、まるであやすように優しくぽんぽんと頭に触れた。ペ神とはまた違った、少し切なそうな触れ方。私はこの感覚に恋心がざわつくよりも安心感を覚えてしまい、甘い微睡みに身を委ねた。
ゾムはしばらく私の頭を撫でたあと、満足したのか私の隣に座った。
「…ジャージ、なんで俺に借りに来なかったん？」
『え、いや、今日寒いからみんな着とったし手当り次第身ぐるみ剥がすわけにもいかんやん』
「羅生門みたいな言い方すなや」
『誰が老婆やしばくぞ。あー、でもロボロに借りればサイズ丁度良かったんかな』
「だめ」
『なんでやねん』
「なんでも。…お前そうやって無理して我慢する癖あるやん。もっと周り頼ってええねんで」
『……充分頼っとうよ』
「どこがやねん」
見透かすような、翡翠の瞳。細められたその瞳には戸惑っている私が映っている。何か言葉を返そうと思ったが、授業が終わるチャイムが鳴り響いたのでやめた。
氷嚢も丁度良く溶け終わったのでゾムに机に置いてもらい、湿布を貼って包帯を巻いてもらった。ゾムの長くて少しゴツゴツした指は少しくすぐったかった。
手馴れた手つきで包帯を巻いていき、そっと立ち上がらせてくれる。今度はお姫様抱っこをせず、肩を貸してもらってゆっくりと教室に戻る。
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サイパス - 悠亜さん» (°д°;;)ﾊﾜﾜﾜﾜﾜ 見るの遅くなってしまってごめんなさい(;´д｀)
ありがとうございます（＞＜。）。。 (2019年5月6日 23時) (携帯から) (
レス) id: 30187f6537 (このIDを非表示/違反報告)
悠亜(プロフ) - 名無しのキッコーマンさん» 名無しのキッコーマンさんコメントありがとうございます！一途な子素敵ですよね。恋は自覚するまでも時間を要することもあるので、いつか体験したときにそっとこの小説を思い出してくれたら嬉しいです。ありがとうございます！ (2019年5月5日 22時) (レス) id: 66cdfbcc74 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのキッコーマン(プロフ) - 片想い、切ないですね。僕は恋を体験したことないけど、夢主ちゃんみたいに一途な子に好かれてたら嬉しく思います! (2019年5月5日 19時) (レス) id: 6ae7a02465 (このIDを非表示/違反報告)
サイパス - あっ！言い忘れてました…
お願いいたします (2019年5月5日 1時) (携帯から) (レス) id: 30187f6537 (このIDを非表示/違反報告)
サイパス - リクエストしていいですか？
もしよかったらシャオちゃんとの恋愛小説を描いてください/// (2019年5月5日 1時) (携帯から) (レス) id: 30187f6537 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠亜 | 作成日時：2019年4月19日 11時
