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-主人公side-
気怠い授業も全て終わり、いざ下校しようと昇降口に向かう。2年目の6月は最も中だるみすると言われている魔の月であり、3年間の高校生活の中で最もやる気が失われやすいと言われているらしい。私もその魔の魔力に当てられたのか、先週出された宿題をうっかり忘れていて数学のノートを再提出するハメになってしまった。
直接渡せと言われたので担当の先生を探していたのだが、すれ違いにすれ違いを重ねてかなり時間を要してしまい、気付いたら窓の外は薄暗くなっていた。
下駄箱に着き、履き潰れて少しよれた上履きから2年目という使用感溢れる茶色のローファーに履き替える。ふと空を見上げると絵に描いたような曇天が広がっており、仄かに雨の匂いが鼻をくすぐる。これは一雨くるのだろうか。帰宅している途中で雨に降られてびしょ濡れになるのは嫌なので、自分の机に突っ込んだままの置き傘を取りに戻るためもう一度上履きに履き替える。
他の生徒はほとんど下校しているようで、少し湿気を含んだ静かな廊下を自分の足跡が鳴らしていた。
階段をひとつ飛ばしで軽やかに進んでいき、踊り場のすぐ手前にある自分の教室を開くと、自分の席に座り退屈そうにペン回しをしているゾムがひとり教室に残っていた。
『あれ、まだ残ってんのゾム』
「おー、Aか。今日俺日直やったから日誌書かなあかんねんけど忘れててん」
『あーね』
「お前はこんな時間まで何してたん？」
『数学のノート提出するのに大分時間かかってさー、やっと帰れると思ったら雨降りそうだから置き傘取りに来た』
自分の机の中をゴソゴソ漁りながらなんてことのないように答える。チラリとゾムを見ると、「えー、雨かぁ」と言いながら窓の外を見ていた。ゾムは傘、持ってんのかな。意外と準備はしっかりしてるタイプだから持ってるだろうな。折りたたみ傘を回収して机の中に置き勉しているノートや教科書を確認したあと立ち上がり、いくらか離れている席でまだ日誌に取り組んでいるゾムに声をかける。
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サイパス - 悠亜さん» (°д°;;)ﾊﾜﾜﾜﾜﾜ 見るの遅くなってしまってごめんなさい(;´д｀)
ありがとうございます（＞＜。）。。 (2019年5月6日 23時) (携帯から) (
レス) id: 30187f6537 (このIDを非表示/違反報告)
悠亜(プロフ) - 名無しのキッコーマンさん» 名無しのキッコーマンさんコメントありがとうございます！一途な子素敵ですよね。恋は自覚するまでも時間を要することもあるので、いつか体験したときにそっとこの小説を思い出してくれたら嬉しいです。ありがとうございます！ (2019年5月5日 22時) (レス) id: 66cdfbcc74 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのキッコーマン(プロフ) - 片想い、切ないですね。僕は恋を体験したことないけど、夢主ちゃんみたいに一途な子に好かれてたら嬉しく思います! (2019年5月5日 19時) (レス) id: 6ae7a02465 (このIDを非表示/違反報告)
サイパス - あっ！言い忘れてました…
お願いいたします (2019年5月5日 1時) (携帯から) (レス) id: 30187f6537 (このIDを非表示/違反報告)
サイパス - リクエストしていいですか？
もしよかったらシャオちゃんとの恋愛小説を描いてください/// (2019年5月5日 1時) (携帯から) (レス) id: 30187f6537 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠亜 | 作成日時：2019年4月19日 11時
