俺はずっと待ってるから〜side yunho〜 ページ14
看護師『お入りください』
初めて俺はICUに入った
“ピッピッピッ”
独特に静けさに、モニターの電子音が規則的に鳴り響く
間近で見るAは窓ガラス越しに見ていたより痛々しかった
ユノ「A…」
そこに先生が入ってきた
医者「簡単にご説明させていただきます」
「大腿骨骨折、左股関節の亜脱臼、骨盤の開放骨折、脊椎損傷、右肩の脱臼、軽めの脳震盪、けがはかなり深刻でしたが、今は落ち着いています」
「今日、明日が峠なのでそれが越えられれば、意識が戻り次第一般病棟に移したいと思っています」
Aの母「はい、おまかせします」
医者「大丈夫です、Aさんはとても強いですから」
「お母様は、お話ししたいことがございますので、お帰りの際にお声掛け下さい」
そういって先生は出ていった
Aの母「A、必ず戻ってくるのよ」
「戻って、私やユノ君に笑顔を見せるのよ」
それから30分ほどしてAのご両親は帰ることになった
Aの母「本当はもっと居たいけど、どうしても仕事で戻らなきゃいけないから」
「あなたがそば見いてくれるなら安心よ」
「何かあったら連絡を頂戴」
「ご両親によろしくね」
Aのご両親はお2人とも世界を股にかけて働いている
中々仕事も休めず、海外となればなおさらだ
ユノ「はい」
Aの母「あと、ユノ君をはじめ、あなたがここに入ってもいいと許可した人はみんな入れるようにお願いしたから」
ユノ「いいんですか？」
Aの母「あなたがここに入れる人は、あなた関わりがある人でしょ」
「ということはAにも関わりがある人でしょ」
「たとえそうじゃなくても、あなたが許可を出したなら大丈夫」
ユノ「どうして僕にここまで…？」
Aの母「言ったでしょ、あなたは私たちの家族だからよ」
「2人きりの時間は久しぶりでしょ、あなたも仕事があるんだし、まとまった時間は取れないんだから大切に過ごしなさい」
ユノ「はい、ありがとうございます」
そう言ってご両親は部屋を出ていった
俺はAの手をそっと握りしめそのぬくもりを感じた
ユノ『Aはすごいな、俺はあのとき知ったようなふりして、思い出にすればいいとか言ったけど、俺はAを失うんじゃないかと思った時、今まで感じたことのない恐怖と、むなしさを感じた』
『お母さんは俺を希望の光といってくれたけど、俺の光はAなんだ』
『戻ってきてくれ』
『俺はずっと待ってるから』
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mayu(プロフ) - ヨンウン ケイナさん» ありがとうございます。 そんな風に言っていただける方がいらっしゃるなんて！ 不定期更新でまだま私ではございますが、これからも楽しんでいただけると幸いです。 (2020年1月5日 10時) (
レス) id: 638b387d49 (このIDを非表示/違反報告)
ヨンウン ケイナ(プロフ) - この作品はとてもおもしろかったです。 ユノとてもかっこいいですよね。 これからも作品作成頑張ってください。 (2020年1月4日 23時) (携帯から) (レス) id: c15f7ff4e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mayu | 作成日時：2019年4月4日 20時
