SJ★Ever Lasting…１１★

忙しい彼 ページ8

里桜を空港に残して、仕事へ向かう途中で、イトゥクに電話。

ｲﾄｩｸ『ヒチョルも里桜も本当に良かった・・』

電話の向こうで、感無量な声で、なんだか泣きそうなイトゥク。

A『もう幸せそうで、見てる方が照れちゃう』

運転してるヒチョルとルームミラー越しに目が合うと、ヒチョルが鏡の中の私をパンチする真似をした。

照れてる照れてる。

ｲﾄｩｸ『撮影、まだ半分くらいしか終わってないから、時間は大丈夫だよ』

A『今、ちょうど着いたよ』

車から降りて、裏口に行くと、マネージャーさんが待ってた。

A『おはようございます。遅れてすみません』

ﾏﾈｰｼﾞｬｰ『Aさんすみません。ヒチョルの病院に付き添ってくれたって・・キュヒョンも運転ご苦労さん。早くヘアメイクしてもらって』

病院・・・そういうことになってるんだ。

下手なこと言っちゃいけない気がして、とりあえず3人で笑顔で頷く。

ﾋﾁｮﾙ『俺が運転席から降りてきたのにな(笑)』

ｷｭﾋｮﾝ『気付かないマネージャーの鈍さを、ありがたく思いましょう』

A『病院行ったことになってるって、言ってくれればいいのに』

歩いてると、向こう側から走って来るリョウクが見える。

そして、そのままヒチョルに抱きついた。

ﾘｮｳｸ『ヒチョルヒョン!!僕、嬉しいよ!!』

ｷｭﾋｮﾝ『さすが、メンバー内の情報伝達は、光の速さですね(笑)』

ﾋﾁｮﾙ『リョウク、クマさんに不可能はないんだぞ』

ﾘｮｳｸ『ヒョンはスーパークマさんだもんね』

地雷撤去機能搭載のスーパークマさんかな(笑)。

スタジオの隅で、私に手招きしてるイトゥクの傍に行く。

ｲﾄｩｸ『A。ヒチョルのために、ありがとう』

A『ヒチョルも里桜も、大事な親友だから』

仕事中だから、どこも私には触れてないけど、言葉だけでもちゃんと感じる、包まれるようなあったかさと安心感。

ｲﾄｩｸ『あのさ。僕だけ、もう次の現場行かないといけないんだ』

A『そうなの?』

せっかく今日は一緒だと思ったのにな。

最近忙しくて、帰って来るのも遅いし、仕事場で一緒になることが少ない・・。

A『頑張ってね』

ｲﾄｩｸ『いってきます』

スタジオを出るイトゥクの背中を見てたら、

ﾋﾁｮﾙ『見合いに行くよりましだろ(笑)』

ヒチョルが笑いながら、頭をポンポンってしてくれた。

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