数えきれない恋 ページ33
撮影の休憩時間、スタジオの隅っこでボーっとしてると、メンバーがわらわらと集まってきた。
ドンヘ『A大丈夫かな』
リョウク『台湾は土地勘ないって言ってたし』
ヘンリー『なんか心配だよね』
シウォン『・・言葉も通じるし、そんなに心配いらないよ』
チョウミ『Aはああ見えて、しっかりしてるよ』
それは違う。“ああ見えてる”まんまの性格だ。
キュヒョン『ソウルでの生活を見てたら、そんなこと言えなくなるよ』
チョウミ『・・・・やめてよ。一気に心配になるよ』
なんとも言えない不安なムードが漂った瞬間、猫なで声が聞こえてきた。
イーフェイ『お疲れ様で〜す。ね、おばさんじゃなくても大丈夫だったでしょう?』
短いコメント撮りを数本終えて、確かに普通に通訳としての役目はできてる。
キュヒョン『記者の人がわかりやすい言葉を選んでくれたから、通訳なくてもなんとなく分かったけど』
イーフェイ『え・・・でも・・、』
シウォン『韓国語、たくさん勉強されてるんですね。いやぁ、凄いなぁ!!』
シウォンヒョンの優しさが、凍りついた空気を溶かしていく。
ニセ通訳のどや顔にげんなりして、その場を静かに離れると、ドンヘヒョンがついて来た。
ドンヘ『キュヒョンは、Aのことになると、すーぐムキになる(笑)』
キュヒョン『・・・・あの人が気に入らないだけです』
ドンヘ『まぁ、確かにキツい性格だけど・・』
キュヒョン『だいたい、通訳だって言ってるのに、画面に映ろうとしてる時点でおかしい』
ドンヘ『あははは(笑)確かに〜』
そんな話をしながら、こっそり携帯をチェック。
・・・・着信もメールもない。
“なんかあったら、カメでも天使でもなくて、キュヒョンに連絡”
何かあったら、俺に連絡が来るんじゃないか・・・遠い約束を、心のどこかで時効にできないでいる。
ドンヘ『キュヒョンは、きっとまだAのこと・・・好きなんだね』
キュヒョン『正直、時々、好きだっていう感覚をふと思い出してしまいます・・・しつこいですよね』
ドンヘ『きっとみんなそうやって、少しずつ忘れていくんだよ』
・・・あの日から、もう数えきれないくらい、Aへの恋心が胸を通り過ぎた。
キュヒョン『・・・おばさん、無事ですかね?』
ドンヘ『心配なら電話すれば?』
心配と一緒にまた1つ、恋みたいな感情が胸をよぎった。
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かえぴー(プロフ) - コメント失礼致します!part12のパスワード教えて頂きたいです! (2020年8月26日 11時) (レス) id: 144fba6750 (このIDを非表示/違反報告)
ひらり(プロフ) - aquaさん» 返信が遅くなりすみません。メッセージ送らせていただきましたので、ご確認お願いします! (2019年6月15日 17時) (レス) id: fc678f4861 (このIDを非表示/違反報告)
aqua(プロフ) - 初コメ失礼します! 12話のパスワード知りたいです!! (2019年6月1日 2時) (レス) id: 99eb1a0052 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - もうすぐギュッたんが帰ってきますね。完全体のSJが見たいですね。ハン様の近況はたまに見れるけどやっぱりヒニムのそばで笑うハン様が見たいです。 (2019年1月16日 6時) (レス) id: ddaab80a3d (このIDを非表示/違反報告)
ひらり(プロフ) - 慧さん» お久しぶりです^^*コメントありがとうございます。個別にメッセージ送りましたので、よろしくお願いします。 (2019年1月16日 5時) (レス) id: 58419b658d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひらり | 作成日時:2011年9月22日 9時