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有栖川くんの恋愛事情【7話】 ページ9

黙々と食べていると高城がジーっと見つめて来る。

ちょっと睨まれてるようにも見えるから少し怖いけど、なんだろ。

高城「お前何で俺についてくんの?」

A「え、えーっと……あ、ほら! クラスメートとは仲良くしたいじゃん!」

焦りながら急いで理由を考える。

高城「……そうか。なら後ろにいる奴等にも構ってやれ」

そう言ってスタスタと歩いて食堂から出て行ってしまった。

てか、後ろって……。後ろを向くとさっき適当にあしらった人達が来た。

「A〜、何で彼奴なんかとつるんでんの? そんな暇あるんだったら、うちらとゲーセン行こ〜!」

正直言ってこの人達苦手なんだよな〜。スキンシップが多めと言うか……。

A「あー、ごめん。今日も梓と帰るから。じゃあ!」

大急ぎで食堂を後にした。









放課後

A「梓様 ……助けてください」

今、部活やら下校やらで誰も居ない教室で梓に泣きついて居る。

梓「やーだー」

なぜ助けを求めているかというと、俺はサボリ・遅刻・欠席でついに夏休み中補習になった。

でも、次のテストで赤点を取らなければ補修は免除してくれるらしい。

A「お願いします、梓様!」

梓「嫌に決まってんじゃん。俺、今日忙しいから先帰るよ?」

足を組んで携帯をいじりながら無理という。

A「いーやーだー! 勉強教えるぐらい、いいじゃん! おねーがーいっ!」

子供みたいに駄々おこねてお願いしていると梓が提案してきた。

梓「じゃあ、高城でも誘えば?」

A「いや、高城が俺の誘いなんか受けてくれるわけないし……」

隅でうじうじしていると教室のドアが開き、高城が入ってきた。

高城「別にいいけど、それなりにやる気、あんだろうな?」(あるんだろうな?)

A「高城……いつから聞いてた!?」

フードとマスクを取った。

高城「お前が駄々こねてる所から」

半笑いでバカにしながら言ってきた。

梓「あ、お前……まさかあの高城!?」

梓が机から降り、高城の方にズカズカ歩いてきた。

高城「気づかなかったか?幸嶋」

俺には何の話をしているのかわからないが多分知り合いだったんだろう。

梓「あの時の借りは忘れねえよ。な、高城?」

高城「なんのことだか、あれは俺の下の奴らがやった事だ。俺には関係ねえよ」

あぁ、わかった。中学の時の知り合いか!

A「あ、今日は姉ちゃんに頼まれ物してたんだった。じゃあ!」

そう言って教室から出た。

高城くんの恋愛事情【8話】→←有栖川くんの恋愛事情【6話】



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作者名:アルル・エリ | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年4月27日 0時

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