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高城くんの恋愛事情【9話】 ページ11

寄り道をしながら学校に向かっていると、有栖川と幸嶋が話しながら歩いていた。
少し近づいて耳をすませると昔の話をしているらしい。

「……しかも、謝るなら高城にだろ?」

内容までは聞こえなかったが、名前が聞こえた。

「呼んだか?」

何を話しているか気になり、背後から肩に手を当てると、
有栖川は声にならない声をあげまるでロボットのように固まりながらこっちを見た。

「いや、よ、呼んでないよ。あ、お、おはよう」

あはは……と、ぎこちない笑いをした。

「……」

胡散臭いと思いながら、頷いて教室に向かった。









放課後

職員室に行っていたら、いつの間にか下校時刻を過ぎていた。
最悪だ……今日は弟が迎えに来る、早く逃げるとするか。

教室のドアを開けようとすると、有栖川と幸嶋の声が聞こえる。

「勉強教えるぐらい、な? おねがいっ!」

「じゃあ、高城でも誘えば?」

「いや、高城が俺の誘いなんか受けてくれるわけないし……」

どうしよーっと言う叫びが聞こえる。泣き声にも聞こえる。
どっちにしろ教師に見つかったら、無駄に大声で説教をされる。

ため息をつきながらドアを開ける。

「別にいいけど、やる気はあるんだろ?」

「うわっ?! 高城……いつから聞いてた!?」

被っていたフードを取り、マスクを外した。

「お前が駄々こねてる所から」

バカにするように笑いながら、幸嶋の顔色を伺う。

「あ、お前……まさかあの高城!?」

幸嶋はズカズカと俺の方へ歩いて来た。

「気づかなかったか? 幸嶋」

やっと気付いたかと呆れながら、幸嶋に向かってニヤニヤと笑う。

「あの時の借りは忘れねえよ……高城?」

多分、有栖川が居なかったら、殴りかかって来る勢いでガンを飛ばしてくる。

「なんのことだか、俺には関係ねえよ」

近くにある机の上に座りながら言った。

A「あぁ! 今日は姉ちゃんに頼まれ物してたんだった。じゃあ!」

少し経つと有栖川が帰っていった。

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作者名:アルル・エリ | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年4月27日 0時

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