歪んだ愛 ページ25
「…イルミ、」
「だから、もうあんまりキルアに近づかないで」
なぜキルアに歪んだ愛を注ぐのかは気になっていた。
もしかするとこれが発端なのかもしれない。何となくそう思ったのはトリップ特有の直感のせいだろうか。そうだとしても、まさか発端が私だとは普通思わないでしょう？
「キルアを当主として立派な暗殺者にする、だっけ。
いつか2人で約束したもんね。」
「そう。キルアは今からが大事な時期なんだ。
Aにベッタリなキルアは俺が離してあげなくちゃいけない」
口ではまるでキルアのためかのような事を言っているけれど、本意は私がキルアに取られるんじゃないかという焦りから私たちを離すのだろう。
私とてキルアとはもっと仲良くしたいと思っている。けれどそれがあらすじ上叶わないのならば抗う術もない。
「…わかった、これからは私も気をつけるよ」
「うん。そうしてくれるとありがたい。」
いつもの変わらぬ無表情でそう言うイルミは、どこか不安そうな顔だった。
そう思う根拠はどこにもないが、挙げるとすれば長年付き合ってきた私だからというのが最有力だろう。
キルアの誕生日は静かな忠告に終わり、私はゾルディック家を後にしようとした。
「A、」
「…？なに？」
すれ違いざまにイルミに名前を呼ばれるとは思ってなかったので、心は帰る気満々だった。
そしてやはり私の(イルミの不安そうな表情の)察知は的中していたか、となんだか自分の勘が誇らしくなって気もする。
「ゾルディック家では、10歳で感情を殺す訓練は済んでるんだ。暗殺者として必要な要素だからね。
…でも俺にはまだ捨てきれてない部分がある。完璧じゃない。…これは捨てるべき気持ちなのかな、」
私は気づいていた。イルミの好意を。
それが恋愛感情なのかはわからない。きっとイルミにも誰にもわからないだろう。
親愛として受け取っているつもりだが、私はそんな可愛いイルミの頼れる存在でありたい。
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りんごのうさちゃん職人 - ウルフさん» ウルフさんありがとうございます（；＿；）更新遅くて申し訳ありません…なんとか完結はさせますのでこれからもよろしくお願いします！！！ (2019年6月11日 23時) (
レス) id: fe58f295d8 (このIDを非表示/違反報告)
ウルフ(プロフ) - 楽しくて最初から一気に読んでしまいました！更新待ってます、頑張ってください！ (2019年6月10日 21時) (レス) id: c626cafc5e (このIDを非表示/違反報告)
りんごのうさちゃん職人 - クロさん» ありがとうございます…！！すみません訂正させていただきました(>_<)教えて下さってありがとうございます！！ (2019年6月1日 19時) (レス) id: fe58f295d8 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - いつも続きを楽しみに待っております！応援してます！！それで、その……ゾルィック家じゃなく、ゾルディック家です……！ (2019年6月1日 17時) (レス) id: dcc16283b8 (このIDを非表示/違反報告)
りんごのうさちゃん職人 - 棒人間さん» いつも励ましの言葉をありがとうございます（ ; ; ）！！最近更新できずに申し訳ないです…これからも待っていて下さると嬉しいです！！！！ (2019年5月20日 22時) (レス) id: fe58f295d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごのうさちゃん職人 | 作成日時：2019年5月20日 16時
