ゆっくりご飯を ページ3
「今帰ったよ。
…って、A?どうかしたのかい?」
「あ…ヒソカ……おかえり。」
あれから死ぬほど考えた。考えて考え抜いた末に何も思いつかなかった。ポンコツとは私の事か。旅団の子達がいつ来るかもわからない上に、ヒソカも強い人と戦いたい欲をすっかり身につけてしまったため嘘ついて彼らを此処に連れ込んでもヒソカにバレる。ちくしょう。
「…ギブアップ…考えるのはよそう。
ヒソカ、今日の仕事はどうだった…ってその血まみれの服を見れば一目瞭然か。」
「ウン。楽しかったよ。今日のお相手は少し楽しめたけど、欲を言えばもっと強い人と闘りたいかな」
「仕事を楽しいと言えるうちが華だぜヒソカくんや…
そんなに闘いたいなら天空闘技場にでも…、あ。」
「ん?」
「っそうか!!!!天空闘技場があった!!!!私は天才か!?!?!?
ヒソカ!!!!明日から天空闘技場行ってきなよ!!!」
「そこに行けばもっと強い人と闘り合えるのかい?」
「もちろん!!!!おまけに勝てば勝つほどお金も貰えるしね!!!!」
「…へぇ、イイね。
てことは、Aとの生活は今日でおしまい。って事?」
私の言葉はそう捉えることも出来たかもしれない。
しかし、この6年間一緒に暮らしてきた私だからわかる。
巣立ちも大切だとは思うが、今のヒソカはその機会を喜んでいるようには見えない。
それに、ヒソカが「この生活は終わりか」と聞いてきた理由も今はわかる。
「誰が終わりだなんて言ったの?いつだって帰ってきて良いんだよ。ヒソカが帰ってくるまでここで待ってるから、ね?」
「…Aの人たらしは出会った時から変わらないね。
天空闘技場だっけ?行くよ。強い人と闘れるならね」
ああ…凄いニタニタした笑顔浮かべてるよヒソカ…
それで正解なんだけどさ…あの出会いたての非サイコパスヒソカはどこ行ったのやら…
少し寂しさを感じたのはきっと私だけではない。ヒソカを育ててきた私にも親としての情に似たものが芽生えてしまった事は否めない。その証拠にその夜はいつもよりゆっくり、2人で食事をとった。
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りんごのうさちゃん職人 - ウルフさん» ウルフさんありがとうございます(;_;)更新遅くて申し訳ありません…なんとか完結はさせますのでこれからもよろしくお願いします!!! (2019年6月11日 23時) (レス) id: fe58f295d8 (このIDを非表示/違反報告)
ウルフ(プロフ) - 楽しくて最初から一気に読んでしまいました!更新待ってます、頑張ってください! (2019年6月10日 21時) (レス) id: c626cafc5e (このIDを非表示/違反報告)
りんごのうさちゃん職人 - クロさん» ありがとうございます…!!すみません訂正させていただきました(>_<)教えて下さってありがとうございます!! (2019年6月1日 19時) (レス) id: fe58f295d8 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - いつも続きを楽しみに待っております!応援してます!!それで、その……ゾルィック家じゃなく、ゾルディック家です……! (2019年6月1日 17時) (レス) id: dcc16283b8 (このIDを非表示/違反報告)
りんごのうさちゃん職人 - 棒人間さん» いつも励ましの言葉をありがとうございます( ; ; )!!最近更新できずに申し訳ないです…これからも待っていて下さると嬉しいです!!!! (2019年5月20日 22時) (レス) id: fe58f295d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんごのうさちゃん職人 | 作成日時:2019年5月20日 16時