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〇リクヲ : 君の心を考えること1 ページ15

▽リクヲside



あれ?おかしいな...。
Aが好きそうな猫カフェにも、遊園地にも行った。

これから夕焼けが綺麗な海にも行くのに、さっきから不機嫌そうにしている。




『A、酔ったの?』

「...ううん」



俺、何か気に触ったことしたかな?



『俺、何かした?』



黙って首を横に振るだけの彼女。
こうなったら、自分から話してくれるのを待つしか...



『...A?』



赤信号になって、車を停めた時だった。
不意に助手席に目をやると、涙目のAがいた。

大きな目から、もうすぐで溢れ出しそうになる涙が見えた。



『...っ』



だめだ、初めてのデートでこんなの...。

青信号になってすぐ、俺は道路脇に車を停めた。
もう外も薄暗く、車通りが少ないため周りを気にすることもない。



『...A、ごめん、俺が何かしたなら、ほんと...』

「ちがう...あぁ、ごめんね、ごめん...っ、」



そう言いながらついに零れ落ちてしまった涙を、彼女の頬に手を添える事で、下に落ちてしまう事を防いだ。



『どうして、泣いてるの?』

「りっくん、が...人気なんだもん、」

『え...?』



確かに今日、何度もファンの方に話しかけていただいた。

彼女のことは世間に公表しているけど、それでも街で遭遇すると声をかけてくれる方が多い。

その事か...他の女性に取られるかも、みたいに思ってるのかな?



『ごめん、Aと二人だけのデートなのに...でも俺はずっとAしか見てないよ』

「そういうことじゃなくて...」

『え?』

「いいの、ファンの方に答えるの、流石だし素敵なんだけど...ただ、」

『ただ?』



ふう、と息をついて、やっと俺の目を見てくれた。
改めて緊張する。空間も、暗さも。




▷つづく

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設定タグ:アバンティーズ , そらちぃリクヲ , エイジツリメ   
作品ジャンル:恋愛
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ゆちゃん(プロフ) - めろんぱんさん» ありがとうございます!励みになります!引き続く予定ですが、少し時間が空いてしまう事をご了承ください。。 (2018年8月26日 13時) (レス) id: 28a469272e (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 本当にすごく面白い小説で、大好きです( ; ; )第2弾楽しみにしてます! (2018年8月26日 1時) (レス) id: 0ae7433c54 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃん(プロフ) - ユメさん» 読んでいただいてありがとうございます( ; _ ; )そんな風に言っていただけて嬉しい限りです!少し時間を置いての第二弾となりますが、楽しみに待っていただけたら光栄です! (2018年8月25日 17時) (レス) id: 28a469272e (このIDを非表示/違反報告)
ユメ(プロフ) - もう読み始めたら一気に最後まで読んじゃいました!ゆちゃんさんの作る話が全て私の好きな小説の感じで、次の話が毎日楽しみです!無理せず更新頑張ってください!楽しみにしてマス! (2018年8月25日 17時) (レス) id: d3e1d985bc (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃん(プロフ) - 葵さん» ご意見ありがとうございます!わたしもお気に入りの作品なんです(*∩ω∩*)!強めに言われるの好きな女性、実は多いんじゃないかなぁって思ってるので(勝手に)。書いてて楽しかったです!今後ともよろしくお願いします(^O^) (2018年8月23日 14時) (レス) id: 28a469272e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆちゃん | 作成日時:2018年7月8日 20時

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