アバンティーズと恋する日々

〇そらちぃ : 兄貴として2 ページ14

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『俺はAのためを思って！！』

「違う！自分が彼女いないからって、私に最初に恋人が出来るのが悔しいんでしょ！」

『は！？俺のことなんてどうでもいいわ！』



俺が彼女いないなんてどうでもいい。
ただAの彼氏になる男が信用できねぇだけ。



ツ『あ、あの...ちょっと、いいすか』

『あぁ？』

「お兄ちゃん、聞いてあげてよ」

『...んだよ』



後輩のくせに俺より高い身長、ルックスも、まあ俺よりは下だけど悪くはない。
つか、柔軟剤何使ってんだよってくらいいい匂いすんじゃん、服のセンスもいい。

...って馬鹿か俺は！！
肯定してどうする！！



ツ『あの、Aちゃ...んん、妹さんのこと、大好きで堪らないのはよく分かります。僕も飼い猫が結婚した時、同じ気持ちでした』



てめぇの飼い猫と俺のかわいいAを一緒にすんじゃねーよ...てか結婚おめでとう、と思いながら、黙って聞いた。





ツ『でも、いつか別れは来るんです、いろいろ経験するんですよ、誰でも。お兄様...必ず妹さんを泣かせません、大切にするし、すぐに手を出したりしません、だから...！』

『もういい、分かった』

「...お兄ちゃん、！なんでっ、ちゃんと聞い...」

『分かったよ、いいよ、付き合えよ』

「え...？」

『俺の、負けだよ...』



みっくんとやら...良い奴じゃねぇか。
日本語喋れるし泣かすこと言うし、Aを大事にしてくれるって？...はぁ、任せられるわこりゃ。



『Aのこと傷つけんなよな！！！』

ツ『はい！！！』

『いい返事だ！！！飯食いに行くぞオラァ！！』

ツ『はい！！！ありがとうございます！！！』





このときAちゃんは、
お兄ちゃんがバカで良かったと安心していたのでした。






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