【テニスの王子様（立海）】転校生は愛されマネージャー【男主】-1-

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幸「大丈夫かい？後で保健室に行こう」



駆けつけた幸村先輩はハンカチを取り出し、まだ血のにじむ手に巻いてくれた

このハンカチ、もう血の色が抜けないだろうから捨てなきゃな…



真「連れてきたぞ」

皆「ちょっと…離してよぅ！」

ジ「まだそのキャラ続けてんのか。よくやるぜ」



真田先輩に腕、ジャッカル先輩に肩を掴まれて皆好さんが連れてこられた

先輩二人は険しい顔をしてるけど、皆好さんは焦ってる

…当たり前か



幸「いいよ、いずれ本性を見せざるを得ないから。柳、よろしく」

柳「あぁ。皆好、お前はAに数々の嫌がらせをしてきたな？」

皆「し、してないよぅ…！するはずないじゃない…」



抗議はしているけど、語尾が段々小さくなっていく



柳「そうか。なら、これはどう説明するつもりだ？」

皆「っ！そ、それは…！」



柳先輩が取り出したのは数枚の写真

その写真には、机に何かをしていたり、窓から腕を伸ばして植木鉢を落としたりしている皆好さんが写っていた

ということは…？



柳「これは全てお前だな？これ以外にも証拠写真はたくさんあるぞ。あぁ、気づいていないかもしれないが、体育倉庫裏での会話は全て録音済みだ。ここでの行動もビデオカメラで撮っている」

皆「え…？え…？」



今までの嫌がらせは、全て皆好さんの仕業だったらしい

柳先輩がボイスレコーダー、柳生先輩がビデオカメラを出すと、皆好さんの顔が真っ青になった

他の先輩達も睨みつけている



丸「観念しやがれ！」

仁「自分の欲のために平気で人を傷つけるとは、最低ナリ」

切「自分がやったって認めろよ。じゃないとあんた…潰すよ？」

皆「…そうよ、私がやったの。だって、私は皆に愛されるためにこの世界に来たのに、誰一人として振り向いてくれないんだもの。それどころか私以外の奴が皆に愛されてる…許せなかったの。だから、今愛されてる奴を消せば、本来愛されるはずだった私を皆が愛してくれるって思ったの！」

比「…申し訳ありませんが、あなたの仰っていることが理解できません」

ジ「愛されるために何かするより、ありのままの自分を愛してくれる人を探すべきだな」

幸「何にしろ、君は皆に望まれてないよ」

真「たるんどる。自分を磨かず、他人を陥れるとは」

柳「そういうことだ。このデータをばらまかれたくなければ、すぐにここを去ることだな」



柳先輩の一言の後、拘束を解かれると皆好さんは涙目で去っていった

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