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「あ、はい」と返事をして、扉の前で呆然と立つ。
対する坊っちゃまは私が止まったのを確認してから部屋を出ていく。
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いや、……私には行かせないのに、自分は行くのか。
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少しやるせない気持ちになり、床に座り込む。
確かに葵様は美人だし、明るいし、少しでも長く一緒にいたいよね。
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……でも、
結婚する気はないって言ってたのに。
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拗ねたようにそんなことを考えては、ポテトチップスを口の中にバリバリと放り込む。
…やっぱりこれ美味しいな、また買ってこよう。
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このままだとまた横幅が増えたって言われそうだな。
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悶々としている中、ガチャリと音が鳴り、また部屋に坊っちゃまが入ってきた。
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『…おかえりなさい』
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完全にオフモードに入ってしまっているのでラフな感じで、上目遣いで見上げながらそう言う。
…あれ、なんか反応が鈍いような。
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「……っただいま戻りました」
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やっと返事を返してくれはしたけれど中々目を合わせてくれない。
…ほんとに様子がおかしいぞ？
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『そういや、葵様と何話してきたんですか？』
「ちょっとした確認です」
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仕方なく話を変えてみるもよく分からないことを言われる。
確認？ 何を確認することがあるんだろう？
首を傾げるも、一向に教えてくれる気配はない。
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「ところで、…今度私が出るライブのチケットがあるんですけど、どうですか？」
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やっと目を合わせてくれたと思ったらそんなことを言ってくる。
その手には1枚の紙。
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もちろん坊っちゃまがアイドルをやっているのは知っているが、テレビ以外でその姿を見たことは1度もない。
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……前からできることなら、みてみたいとは思っていた。
チケットを目の前にして私は目を輝かせて返事をする。
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『もちろん行きます！！』
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ゆずは(プロフ) - ごんすけさん» えーーー！！そんなこと言ってくださるなんて…嬉しすぎます！ありがとうございます（ ; ; ）更新頑張りますのでこれからも応援よろしくお願いします！！！！ (2022年10月13日 23時) (
レス) @page33 id: a915559bd8 (このIDを非表示/違反報告)
ごんすけ(プロフ) - 尊いです好きですありがとうございます……(早口)本っ当に最高です……毎度毎度 泣きそうなくらいの尊みで息の根が止まります…(愛)作者様も作品も大好きです…泣 (2022年10月13日 13時) (レス) @page33 id: 62f4ed090e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずは(プロフ) - ルナ（自称天才☆）さん» コメントありがとうございます！若干辛い展開かもしれないですが、最後はハッピーエンドなので楽しみにしておいて下さい〜！更新頑張ります！ (2022年9月8日 13時) (レス) id: a915559bd8 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ（自称天才☆）(プロフ) - 初コメ失礼します！この作品とても素敵だと思います。この後の展開が待ち遠しいです！ぜひ更新頑張ってください、待ってます！ (2022年9月8日 0時) (レス) @page17 id: 2c52dd1a0d (このIDを非表示/違反報告)
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