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． ．
「…知念、デート、行かない…？」
「え……」
あの日から数日、声をかけた俺に知念は一瞬固まってからくっつきそうなほど顔を寄せて、「行く！」と叫んだ。
．
いつもはどこへ出かけるにしても俺が知念のマンションの前まで迎えに行っていたのに、なぜか今回は�狢圓噌腓錣鮫瓩�いいの一点張り。
いつもなら俺がマンションの前に車を止めて着いたと連絡を入れてからとことこマイペースに歩いてくる知念。
それが今日、5分前に着いた俺よりも先に待ち合わせ場所に立っている知念はソワソワソワソワ、前髪なんか触ったりして。
「……ま、じか……かわぃ、」
いつにも増して小動物みたいで、なんだか、無性に抱きしめたくなる。
「知念！」
「ぁ、涼介おはよ」
「ごめん待った？」
「別に、さっき着いたばっかだよ」
「…ふーん」
「…なに？」
振り返ると何でもないみたいにいつも通りの知念で、それがまたなんというか、めちゃくちゃ、
「…かわいい。」
「なっ、に、急に…」
いつもは言われ慣れて返しだって上手いくせに、急に紅くなって目を逸らして。
俺の一言でこんなにもコロコロと表情を変える。どうして今まで、気づいてやれなかったんだろう。
「…涼介だって、いつにも増してかっこいいよ」
「…ぇ、」
「……仕返し」
へへ、といたずらっ子みたいに笑った知念。
ほらまた、足下がふわふわする。
大ちゃんの言ったとおり、きっとこれは大きな進歩だ。
「涼介！」
知念が何かする度に、知念の一挙一動に、かわいいと胸が疼く。
知念のことならなんだって知っていると思っていた。だけど全然知らない、気づいていなかった顔がこんなにもたくさんある。
「涼介、今日はありがとう」
凄く楽しかった、凄い嬉しかった、って幸せそうに目を細めて。少しだけ水分を含んだ目が俺を見上げる。
俺だって楽しかったよ、って撫でた髪に綺麗に上がった睫毛が瞬いた。
無意識に出た行為でもその先を期待して、閉じた瞼は震えている。
わかってる。どうすれば知念が喜ぶのか、何が正解なのか。なのに体は動かなくて、ゆっくりと瞼を上げた知念はその白い歯を見せて曖昧に笑ってみせた。
「…涼介、僕、あそこに行きたい」
そう言って知念が望んだのは俺が教えた秘密のあの場所。
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ぺす。(プロフ) - うめこさん» ありがとうございます(⑉• •⑉) (2023年3月16日 20時) (
レス) id: 206ade82dd (このIDを非表示/違反報告)
うめこ(プロフ) - ハァ…やっぱ甘々最高です（´-`） (2023年3月14日 12時) (レス) @page44 id: 47eba4f513 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - 更新待ってます。 (2022年2月18日 23時) (レス) id: 5f35425ac6 (このIDを非表示/違反報告)
ぺす。(プロフ) - ボボンデスさん» ありがとうございます、そう言っていただけるととても嬉しいです！やっぱり「面白い」と思っていただけるのが書いている側としては1番嬉しいです(^^ 更新頻度は遅いですが、今後もよろしくお願い致します (2020年3月6日 4時) (レス) id: 8fc2c5dabd (このIDを非表示/違反報告)
ボボンデス - めちゃくちゃ面白いです！！私も健気な知念くんが報われてほしいな、と勝手に思っています。結末がどうであったとしても、続きを楽しみにしております。 (2020年3月3日 23時) (レス) id: c7669e2271 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺす。
| 作成日時：2017年2月2日 0時
