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綺麗 ページ45

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「手紙読んだら、また勝手に自己評価下げてて。お前がこんな風になる様な環境で育っちまったのを助けてやれなかった自分に腹が立った。A、長かったかァ、俺の話。退屈したかァ?」
「…そんな、訳…ない」

 めいいっぱい首を横に振り、泣いている彼女。俺は優しく彼女の涙を拭った。


「その涙は…俺の"せい"かァ?」
「…違う、貴方の"おかげ"…ッ」


 あァ、この会話は二度目だ。あの時と立場が逆転しちまったが、そんな事はどうだっていい。


「A」
「…はい、」


 俺は握っていた彼女の手を離す。そして、彼女の眼をじっと見つめて

「お前に繋がれた鎖を、断ち切りたい」

 そう、告げた。
 ボロボロと涙が零れ落ちてて、俺が選んだ白い薊柄の着物にポタポタと垂れて。俺はそっと彼女に巻かれた白い襟巻を外して、姿を現した首輪に手をかけて。


「…いくぞ」


 コクリと彼女は頷く。


やっと
やっとだァ


 ガシャンッと鉄が擦れる音が聞こえたと同時に、外された首輪。綺麗な首が、俺の目に映る。


「…綺麗だァ」

 とても、とても。首輪のない彼女がこんなにも綺麗だなんて。


「…実弥、」
「何だァ?」


 無表情だった彼女の表情(カオ)は、ぐちゃぐちゃになってて。それがとても可愛らしくて。


「あ、あ…、あり、…ッ、

 ──────ありが、とう…ッ!!!」


 涙と、鼻水と、色々な液体が彼女の顔から大量に落ちていって。目と鼻を真っ赤にして泣き喚く彼女が少しアザミと似ていて。思わずブハッと、笑ってしまう。


「なァ、A」
「…ッ、は、い"ッ、」


 俺はそっと彼女の頭を撫でながら口を開いて。


「あの手紙の返事、しても良いかァ?」

 そう聞いてしまって。

「…ッ、おね、がい…しま、すッ」


 あァ、A。A、聞いてくれ。これからさ、俺、沢山の鬼の頸を斬って。その為に沢山自分に傷を付けて。色々、この先大変な事や辛い事が絶対に起こるけど。



「──────愛してる、Aの事」


 俺がお前の全部を受け止めるから。お前も俺の全てを受け止めて欲しいんだ。好きだから、愛しているから。心からそう思っているから。


「…ッ、私も、…愛して、る…ッ」


 だからこの先何があっても。


「…お前を、離さねェから」


 ギュッと彼女を抱きしめて俺は言った。そして顔を上げた彼女に軽く触れる程度の接吻をする。アザミ、俺ちゃんと護れたぞ。見てるかよ、あの憎たらしい顔で。




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約束→←絶対



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うぇすとり?ぁー(プロフ) - 大ファンです!完結おめでとうございます!伏線回収も回想シーンも最高でした!自分はアザミちゃんが好きです。 (2021年10月3日 23時) (レス) @page48 id: 9275faa17d (このIDを非表示/違反報告)
ライアミ - めっちゃ泣けたヨ!布団がめちゃくちゃ濡れてんだけど……………ヤバいネ。感動をありがとアル!泣くことや笑うことはストレス発散になるからネ!終わりヨ! (2021年3月28日 1時) (レス) id: 2c479952a6 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 光華さん» コメントありがとうございます。光華さん、いつも自分の作品にコメントしてくださって、本当にありがとうございます!鬼滅作品を思う存分書いた後、すぐに銀魂復帰しますので、約束です! (2021年1月25日 0時) (レス) id: 611a77bbbd (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 完結おめでとうございます!次も鬼滅ですか!銀魂も鬼滅も好きなので!! 銀魂作品更新応援してます!何時までも待ってますんで、虚無感ゆっくり消化してください (2021年1月24日 18時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いくま | 作者ホームページ:http  
作成日時:2021年1月18日 20時

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