睡魔 ページ38
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｢馬鹿。そんなの時間内の話に決まってるじゃない。今はもう時が過ぎてる、つまり時間外の話。貴方は今ここで普通に生きてるけど
｢…は？｣
｢ホラ、見なさいよ｣
そう言ってアザミは小さな手鏡を俺に見せた。
｢…何だコレ｣
その手鏡に映るのは腕に点滴を付けて布団の中で静かに眠っている俺。そしてその俺の手を握りしめ、微かに震えている彼女。
｢見たところ、一週間以上眠り続けているわね｣
｢はァ！？｣
｢あーもーどうすんのよ！！あのまま死ぬわよ！？｣
｢ふざけんじゃねェ！死んでたまるか！！｣
｢そんなの私だって分かってるわよ！！｣
俺が死ぬ？今の俺は植物状態？ふざけんなよ。俺はまだ、まだ鬼を滅殺出来てねェ。まだ弟を護れてねェ。まだ彼女の首輪を外せてねェ。まだ俺は、俺は。
｢死ねねェよ｣
考えろ、考えろ考えろ考えろ＿＿＿＿。なにか方法はある筈だ。俺は頭をガシガシとかきながら必死に考えていた。その姿を真顔で見つめていたアザミが急に口を開く。
｢……腕、｣
｢あ"ァ"！？｣
｢…腕に傷、沢山あるのね。腕だけじゃない…胸や腹にも、｣
｢何だよ今更。俺もアイツと同じ稀血なんだ、仕方ねェだろ｣
そう言うとアザミは急に静かになった。どこか様子がおかしい。
｢…そうよね、試す価値はあるかも。私も…あの子なワケだし…要らないのに持ってるなんて…おかしな話、よね｣
｢オイ！アザミ！｣
俺はアザミの肩を掴んで揺らす。コイツの様子が変だ。するとアザミが顔を上げて俺の顔をしっかり見た。
｢…帰れる確証はないけど、今はこれしか方法がない。…それでもやる？｣
アザミは俺の眼をしっかり見つめてそう言った。
｢…あァ、当たり前だァ｣
そう俺が言うと、アザミは笑った。そして、指を鳴らせる。パチンッて音がした。すると俺はその場で立っていられなくなる程の猛烈な睡魔に襲われる。
｢テメッ…何、しや…が…｣
｢大丈夫、眠るだけよ｣
何だよ。結局眠るんじゃねェか。て言うか、なんで指鳴らしで眠くなるんだよ。やりたい放題か。そう思いながらも俺の思考は
｢…な、ん…で｣
｢私もね、…"稀血"なのよ｣
アザミが急に口を開いた。俺は強い眠気のせいで声も出せない。
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うぇすとり?ぁー(プロフ) - 大ファンです！完結おめでとうございます！伏線回収も回想シーンも最高でした！自分はアザミちゃんが好きです。 (2021年10月3日 23時) (
レス) @page48 id: 9275faa17d (このIDを非表示/違反報告)
ライアミ - めっちゃ泣けたヨ！布団がめちゃくちゃ濡れてんだけど……………ヤバいネ。感動をありがとアル！泣くことや笑うことはストレス発散になるからネ！終わりヨ！ (2021年3月28日 1時) (レス) id: 2c479952a6 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 光華さん» コメントありがとうございます。光華さん、いつも自分の作品にコメントしてくださって、本当にありがとうございます！鬼滅作品を思う存分書いた後、すぐに銀魂復帰しますので、約束です！ (2021年1月25日 0時) (レス) id: 611a77bbbd (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 完結おめでとうございます！次も鬼滅ですか！銀魂も鬼滅も好きなので！！ 銀魂作品更新応援してます！何時までも待ってますんで､虚無感ゆっくり消化してください (2021年1月24日 18時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
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