会議 ページ14
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緊急の柱合会議が開かれる為、俺はすぐに産屋敷邸へと向かう。途中で宇髄に会い、俺達二人は一緒に並んで歩いていた。
「何でまた急に柱合会議があるのかド派手に説明して欲しいぜ」
「あァそりゃァ多分…」
大方予想はついていた。彼女の事であろう。
「不死川何か知ってんのか?派手に説明しろ」
「…いや、知らねェなァ」
予め知っていると宇髄に説明するのも面倒だと思ってあえて知らないフリをした。そうこうしている内に産屋敷邸に着きお館様の元へ足を運ぶ。もう既に他の柱達は到着していた。しかし胡蝶の様子が少し焦っていた。彼女の姿が見当たらない、何処に行っているのだろうか。
「お館様の御成です」
「よく来たね、私の可愛い
「いえ、お館様がお呼びであれば何時でも駆けつけます」
柱の皆が片足を付き頭を下げ、俺が一番に挨拶をする。
「ありがとう、実弥。今回は柱の君達に伝えたい事があって呼んだんだ」
「伝えたい事…?」
甘露寺蜜璃が頭に?マークを浮かべながら答えた。
「そうだよ、蜜璃。柱の君達に紹介したい人が居てね。A、入って来れるかな」
そう言ってお館様は後ろを振り向き、襖を見ていた。他の柱達は何の事だかさっぱりな様子で後ろの襖を見つめていた。にちか様とひなき様が立ち上がり、スっと少しだけ襖を開けた。そこには体育座りをして縮こまっている彼女の姿が見えた。
「まぁ、女の子!」
「こりゃあ驚いた。ド派手に女がいるぞ」
「よもや!お館様、この女性は何者ですか!」
甘露寺、宇髄、煉獄の順にお館様に話しかける。俺は初めて会った時より顔色が良くなっている彼女を見て少し安心した。胡蝶がちゃんと世話をしてくれていたようだ。
「A、入れるかい?」
そうお館様が彼女の方へ顔を向けたが、彼女は目も合わせず首を横に振っていた。
「ごめんね、どうやら柱の君達に会うのが恥ずかしいらしい。彼女は薊美Aと言うんだ」
「貴様、お館様のご命令に逆らうなんて失礼にあたるぞ。今すぐ此処に来い、そして土下座をしろ」
彼女の反応が癇に障ったのか、隣にいる伊黒が口を開いた。半開きになった襖から彼女は黙り込んだまま座っていた。俺達の方へ顔を向ける気配もなかった。顔色は良くなっても、様子は変わらず、か。俺はそう思いながら小さく溜息をついた。
「Aは、先日とある屋敷で鬼の襲撃にあったんだ」
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ほわ - はじめまして!読むの楽しいです!!もしかしてDECO*27さんの依存香炉の歌詞引用されてますか!?!? (2021年3月12日 10時) (レス) id: 67e3028028 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 芋けんぴさん» コメントありがとうございます。不死川さんのキャラ、書きやすそうで意外と書きにくい、掴みどころや考えてることが分からないような、、、そんな事をいつも考えながら書いてます笑作品を褒めて頂き嬉しい限りです!これからもこの作品をよろしくお願いいたします! (2021年1月18日 20時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - 光華さん» コメントありがとうございます。確かに…共通点多いですよね、、、その姿にいつの間にか惚れてしまったのかもしれません…!もうすぐ続編へと移行しますので次の作品もよろしくお願いいたします! (2021年1月18日 20時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 初コメント失礼します。私も鬼滅だと不死川さん推しです。不死川さんのキャラを殺さず、丁寧に物語を紡いでいるところにとても惹かれました!今から続きを読ませていただきます!! (2021年1月18日 1時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - はわわわ 感激です! 鬼滅だったら不死川さんなのわかります!護る為に大切な人を突き放すところとか何か共通点があって土方さんと似てないけど似てるんですよね。(結局垢名前垢と同じ) 作品更新応援してます! (2021年1月17日 17時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
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