へいさねみん【不死川実弥】

葛藤 ページ24

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そして怒涛のセンター試験も終わり、二次対策へ。滑り止めの私大も何個か受けた2月頃。学校も自由登校となり、試験連続の日々。そしてとうとう二次試験本番の日がやって来た。さねみんと学部は違う為別室だったが、朝彼からLI〇Eが来ていたから寂しさはなかった。



　────今日で終わる、頑張ろう。



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　夕方、試験会場を出て携帯の電源を入れる。疲れたという疲労感と、頑張ったという達成感が両方押しかかってきてよく分からない感情だった。

｢終わったーーー｣
｢お疲れ｣
｢！さねみん、｣

　そう言った瞬間、彼は私の元へ走りながら抱きついてきてふわりと彼の良い匂いが漂った。

｢終わったねさねみん｣
｢ア"ーー、疲れたわァ｣

　お互い前期試験で終了だった為、本当にこれで最後。手を繋いだまま駅に向かい、電車に乗った。


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　受験が終わって後は卒業式と合否発表のみ。試験を終えた私はまたいつもの眠たがりに戻り、家の中では常にベッドの上で生活していた。

｢幸せな日々｣
｢もう！受験終わったんだから不死川さんとデートでもしたらいいじゃない！｣
｢いや〜そうなんだけどね〜｣

　掃除機を持ったアオイがぷんすかと怒っていた。学校がないからさねみんにも会えない。でも眠たがりな私はベッドから出られない。ああ、葛藤が続く。


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　その頃同時刻、不死川実弥は家でとある人物と電話をしていた。相手は美大に合格した宇髄天元である。


「…そういう訳だからさ、その日A頼むわァ」
『派手にデカい事するなァ、そこら辺は任せとけ！』
「サンキュ、宇髄」


　スマホを切って、ベッドに体を預ける。ボーッと天井を眺めていると幼い弟がズカズカと部屋に侵入してきて俺の体の上に乗ってきた。

「兄ちゃんあそぼー！」
「おー、公園行くかァ」

　適当な服に着替えて、弟達と手を繋いだまま近所の公園に向かったのだった。




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　昼寝から目が覚めたのはスマホの着信音だった。私はベッド付近に置いてあるスマホを取り、着信ボタンを押した。電話の相手は宇髄だった。珍しい。


「もしもーし」
『お前寝起きだろ』
「正解」
『派手にもう夕方だぞ？まぁいいや、明日の夜飯行かね？』
「いいけど2人で？」
『いや煉獄と胡蝶と伊黒と甘露寺も誘う。冨岡はどっちでもいい』
「いや誘ってあげなよ。あれ、さねみんは？」
『アイツ予定あって来れねぇんだよ』
「じゃあ別日にしたら」
『いやまたもっかい集まればいいから』


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