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「会話聞こえねェなァ。おい宇髄、お前ちょっとAの真横ら辺にしれっと行ってこい」
「無茶苦茶だろ」
現在午後6時前。不死川と俺は制服姿で伊黒とAが仲良く2人で街を歩く後ろ姿を見つめながら遠く離れた場所で歩いていた。つまり絶賛ストーカー中。
「なー、もう帰ろうぜ。どうせ買い物か何かだろ」
「Aは物欲皆無だし伊黒が欲しい物にわざわざAが付いて行く理由が分からねェ、何かあるんだよ」
「いやAに関して詳し過ぎてツッコミが追いつかねぇよ」
知り尽くしてんなオイ。
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「お、何か店に入ってったぞ不死川」
「よしお前行ってこい」
「何で全部俺?」
指示しかしない不死川を引っ張って俺達も伊黒とAが入って行った店にコソコソと侵入する。
「って、此処、女向けの雑貨屋じゃん」
「あァ?俺達が入れる店じゃねェだろ!」
「まあ待て不死川。A達は奥に居るぞ、ちょっと端の方に寄って様子を伺うか」
「何だかんだテメェもノリノリじゃねェか」
店の端の方でAと伊黒が話しながら可愛い雑貨や食器を手に取っていた。あー、ありゃ多分。
何となく予想が付いた俺は不死川に説明しようか迷ったが面白そうなのでこのまま少しおちょくって終わろうと思う。
「仲良さそうだなぁ、2人」
「いや俺と居る方のがアイツは話してる」
「派手にめげない男だ」
まぁ確かにAの表情的にも不死川と一緒に居る方のが楽しそうには見える。
「もう帰ろうぜ、不死川」
「いやまだ少し」
「俺は帰るぞ、後はお前1人で派手に頑張りなぁ」
「はァ!?ちょ、宇髄!!」
不死川の叫び声をフル無視して俺は店を出た。あんなに大声出したら絶対A達に気付かれるだろ、知ーらね。その後不死川から大量の脅迫LI〇Eがきたのは見なかった事にしておこう。
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時は少し遡る。神崎Aと伊黒小芭内は2人で学校帰りに街を歩いてとある物を買いに来ていた。
「良いのあるといいね」
「フン、甘露寺の為だ。みすぼらしい物を選ぶなよ神崎。選んだ瞬間お前の事をゴミ崎と呼ぶからな」
「せめて神で居させて」
来月。6月1日は隣のクラスの甘露寺蜜璃さんの誕生日である。その為に私と伊黒君は甘露寺さんの誕生日プレゼントを買いに街まで来ていたのだ。女性向けのお店に男子1人では入りにくい為、私が同行する事になった。
「ギリギリ女だが居ないよりマシだ」
「ん?ギリギリ?」
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うぇすとり?ぁー(プロフ) - 前編読み終わりました!いくまさんのギャグセンス最高でした!へいたくしーが前編の最後のシーンでは言えなくなってしまう甘酸っぱい展開最高でしたっ! (2021年10月13日 22時) (レス) @page50 id: 9275faa17d (このIDを非表示/違反報告)
最高 - これはッ!!!絶対にもッッッッと伸びるべきです(迫真)本当に面白いです可愛いです最高です (2021年3月18日 16時) (レス) id: f0ef8aefa1 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます。最初、田中くんの漫画を読んでこんなヒロインを書きたいなと思い執筆させて頂きました。お気付きになられたとは笑これからの展開はオリジナルが多いのでお時間あれば続編も是非ご覧になって下さいね! (2021年2月27日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
いくま(プロフ) - yuenさん» コメントありがとうございます。作品を好きと言って下さり嬉しい限りです……!続編もよろしくお願いいたします! (2021年2月27日 23時) (レス) id: de9f3ec973 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 田中くんはいつもけだるげだ!! (2021年2月27日 14時) (レス) id: 72ff3a10a5 (このIDを非表示/違反報告)
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