片想い少女。【俺スカ】 (ページ20)

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教室に入って、席の順から自然と東条達と話す。

って言っても、朝から気分がダダ下がりな私は聞いてるだけなんだけど。

川崎「おはよ～」

朝練を終えた結衣達が教室に入ってきた。

東条「お前昨日窓開けて寝てたろ。15秒置きにアラームの音がすっげぇうるさかったんだよ」

川崎「え、うそ、まじ最悪!!
ってことは私の窓まだ開けっ放しかもしんない～..」

東条「15秒で頑張って起きろよ～」

川崎「無理～」

仲がいい幼馴染トーク。

..私は入れない..お隣さんトーク。

明智「ってか聞こえてきたってことはさ、東条の窓も開けっ放しってことじゃないの?」

東条「マンションで隣同士って嫌だな」

川崎「ね～。Aだったら嬉しいけど」

明智「..木原?」

急にみんなに見つめられてて、びっくりする。

「え、なに?」

川崎「また夜更かししたの?」

「..どーしてもドラマの続きが気になって。」

笑ってみせると、「そっか」って結衣も笑ってくれる。

駒井「ってか、お前らって昔から一緒なの?」

川崎「うん。
だからサッカー始めたての頃とかもよく知ってる。
小学校3年生ぐらいまで一緒にサッカーしてたもんね～?」

東条「あぁ、やってたな。
すっげぇ下手くそだったよな、お前」

笑っている東条の視線は私に向いた。

1人でコケて1人で怪我していて、確かに下手くそ以外の何者でもなかった。

..そんな私なのに2人はいつだって一緒やろう、って誘ってくれていたけど。

川崎「だから、怪我でサッカー辞めちゃうって思ってなかったけど」

結衣の言葉に一瞬表情を暗くする東条。

東条「まぁ、明智がやんないなら俺もやんないかな～って」

明智「飽きんじゃん?」

ももに呼ばれた結衣は、東条が持っていたクッションを借りていく。

そんな結衣を見つめる東条。

明智「成程ね～」

「ん?」

明智「朝から暗い理由だよ。
ほんとわかりやすいな」

「明智くんが隠すの上手いだけだよ」

その言葉に、ぱちりと目を瞬かせる明智くん。

思わず首を傾げると、ぷっと明智くんは吹き出した。

明智「あ～..やっぱ木原には隠せてなかったか～」

益々首をかしげたくなった。