7人の極道。…参

◆玉森 ページ15

トイレに行きたい。

そう言った俺を木須組の舎弟が

見張りのためについてきた。




「ほら。さっさと済ませろ。」




男に言われるが、

手首を縛られているため

モジモジ…としていると。




「……ぁあ。

それじゃあズボンが下ろせねぇな。

・・・・・仕方ない。

俺が手伝ってやるよ。」



男は薄気味悪い笑顔で

俺のズボンに手をかけた。





……この時を待っていた。






俺は、自由の足を使い、

男を思いっきり蹴飛ばし

男が持っていたライターを使って

手首を縛っていたロープを焼き千切った。





男は気を失っているようで。

この機会を逃すわけには行かなかった。




トイレに小窓があるのに気付き、

……何とか通り抜けられると思い

小窓に向かって

手を伸ばしたとき……。






「何してるのかな？」





後ろから首に手を回され。身体が硬直した。




木須組の……組長。







「お仕置き…が、必要かな？」







優しい口調とは裏腹に……


組長の目には怒りが隠っていた。

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