7人の極道。

◆玉森 ページ12

「あ、俺は宮田俊哉♪」




・・・みやた…としや。



先に名乗ってもらったのだから

俺も……自己紹介しなきゃ。





『たま……』





……言えない。


“玉森”なんて名乗ったら……

玉森組の人間って気づかれるかもしれない。



玉森組は一般人にも名を知られているほどの

大きな組織。




それに……玉森なんて名字、

決してありふれた名字じゃない。




この人には……知られたくない。




戸惑っている俺に、

宮田くんは近付いてきて。





「……たま？

たまってあだ名なの？

可愛いね〜❤猫みたい(=ﾟωﾟ=)」


嬉しそうに笑う。





ね……ねこ？(=ﾟωﾟ=)・・・笑






そんなこと言われたのも初めてで。


俺はまたクスクス笑う。






お袋を亡くしてから

こんなに笑ったのは初めてかもしれない。






『……ねぇ、また俺と会ってくれる？』





人と絡むことさえ拒んでた俺が……

君だけにはまた会いたい。って

そう、思えたんだ・・・。

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