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ミツが寄越した家臣達が俺の家に来る30分前。

ふらっと来たのは‥‥蘭だった。

以前よりも更に闇濃くなった瞳。

「誰だお前!!また大奥の者か?
息子は大奥にはいれさせんぞ!!」

蘭が現れる前から何度も大奥から催促の文が届いていて、蘭を見て大奥の者だと勘違いした父は
蘭を力ずくで追い返そうとした。
 

「‥‥大奥?」

ゆらっと揺らいだ蘭の目は、俺を捉えた。

「裕太、大奥に行くの…?何で?
今の生活でいいって言ってたのに。
何で?俺は大奥に行けないのに裕太は行けるの?」

『ら、蘭…っ…』

「宏光も大奥に行って裕太も行くんだ…。
ふたりとも俺を置いてくんだ。」


「おい!お前、何を言ってる?」

ブツブツと呟く蘭を不審に思った父が
再度、蘭を追い返そうと胸ぐらを掴んだ時‥‥



一瞬で父が血を噴き出し、倒れた。



『……ああ…!!!』

バタッとうつ伏せに倒れた父から流れる血の海。

蘭は冷酷な瞳で父を斬りつけた。



「もう、どうでもいい。」

俺を捉えた瞳は憎しみと殺意の瞳。

慌てて腰につけていた刀を構える。


荒い息。手が震える。




それからのことはあまり覚えていない。

俺が蘭に致命傷を負わせ、
去っていった蘭を追うこともなく。

息絶えた父を残し長年住んだ思い出の家に火を放った。


唯一、手に取ったのは···

育てていた花の中から一輪…蘭の花。

キレイな真っ白な蘭の花を茫然と見つめていると。



そこにミツが寄越した大奥の家臣達がやってきた。

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作者名:いっぽちゃん | 作成日時:2023年4月13日 20時

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