冗談 ページ19
Aside
『ぁ、のシャオロン、さん。ゾムさん、を殺さないで、くだ、さい。』
コネシマさんもシャオロンさんも、ありえない、と今にも言いそうな顔を此方に向けた。私でも、自分で言った言葉なのにも関わらず、吃驚した。
sho「え、ええんか？此奴、Aのこと殺す気やったんやで？」
『殺さないで、くだ、さい。お願い、しま、す。』
sho「Aは優しいなぁ」
と、頭を撫でられた。
別に優しさからでは無い。ただ、ゾムさんを殺した共犯者、と言う事実、罪を背負いたく無いから。ゾムさんを守る為では無い。結局、私も自分が一番で、自分を守りたいが為にどんどん醜くなっていく。段々と仄暗い気持ちに包まれていると、ふと、こんな事を言われた。
sho「そんなに、俺の事怖がらんといて？
取って食ったりも殺したりもせえへんから。
な？」
ハッとした。きっと、いつ死ぬか分からない状況に置かれて、自分で意識しなくとも体が拒絶反応を起こしてしまっているのだろう。こんな自分、矢張り嫌いだ。
sho「指切りしよや。
そうすれば俺ん事信用できるやろ？
手ぇ出して。」
指切りなんて、幼い頃によく交わしていた、薄っぺらい口約束でしか無い。其れでも、今の私には心の余裕が欲しかった。自分を好きになりたかった。ほんの少しだけでいいから。だから、そう言われ、なんの疑いも無く手を出した。
sho「ゆーびきーりげーんまん
うーそつーいたらはーりせんぼんのーます。
ゆーびきった。
どう？俺ん事これでも怖い？」
『怖く、ない』
フッと身体の力が抜けていく様だった。緊張が解けたのだろう。心なしか、身体が軽くなった気がした。
zm「雰囲気壊す様で悪いんやけど、俺、冗談で言うただけやから。人の生贄食う程、性格悪ないし。
そんな、俺信用ならん？
まあ、此れは食ってもらうけど。」
そうゾムさんが、指差したのは所狭しと並べられた料理だった。
私が生贄だとバレている。だが、先程のように絶望を通り越して呆れへと変わった。なんというか、きっと諦めがついたのだろう。一つ溜息が漏れた。
zm「早よ。座り。冷めた飯ほど不味いもんはないってよう言うやん。」
腕を引っ張られ、無理矢理、というような形で席に座らせられた。ゾムさんと対面する位置に座らせられたので、少しばかり気まずく思えた。しかし、そんな事を気にするそぶりもなく「いただきます」と小学生のように元気よく言い、呑気に箸を進めていた。
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あまね(プロフ) - すき (8月8日 4時) (
レス) @page28 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉっさ(プロフ) - 彩雲朱瑠璃さん» 返信、遅くなってしまい申し訳御座いません。感想だけで無く、アドバイスまで頂けるなんて感無量です。その、助言有難く頂戴致します。更新は不定期になってしまいますが、乞うご期待を。 (2022年7月25日 12時) (レス) id: c787972aae (このIDを非表示/違反報告)
彩雲朱瑠璃(プロフ) - すごく面白くて好きです！あ、あともしかしたら１ページ目のはないちもんめのところ、「ちょっとおいで」じゃなくて「ちょっと来ておくれ」かもです。在住地違いなどもあるかもしれませんが… (2022年7月18日 21時) (レス) @page1 id: b1698b1cbf (このIDを非表示/違反報告)
ふぉっさ(プロフ) - 名無しくんさん» 返信遅くなり、申し訳ございません。初コメ有難うございます。更新は不定期ですが、これからも頑張りますので、乞うご期待を宜しくお願い致します。 (2022年5月22日 10時) (レス) id: c787972aae (このIDを非表示/違反報告)
サラ(プロフ) - とても素敵な作品ですね！私には書けない…すごいです！なんかこう…すごいです！(語彙力０)これからも頑張ってください！ (2022年4月14日 22時) (レス) @page9 id: 271b6082c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：。 | 作者ホームページ：
作成日時：2022年4月1日 12時
