220. ページ22
一瞬で唇を離せば、今度は零の顔が近付いてきて目をつぶった。そうすれば、そのまま唇同士がそっと重なり合う。
重なって、離れてまた触れて。何度も繰り返し、時折ちゅ、とリップ音を立てる。
辛くなった呼吸に、薄く口を開けば、待っていたとでもいうようにするりと舌が口内に入り込んできた。
「...ん...ふ...ぁ......っ...れ...ぃ...ま...!!」
零、待って、無理。
久しぶり過ぎてついていけないこの状況に、待って、と伝えようとするも、言葉にならず伝わらない。
パシパシと零の胸を叩いても、やめようとしないのだ。結局、私の腰が抜けるまでその行為は続けられた。
「はぁ、はぁ...ちょ、待ってって言ったじゃん!??」
「無理、待てなかった。腰抜けるまでして悪いとは思ってるけど後悔はしていない。それと今後やめるつもりもない。」
悪びれもせず言い切った零に、思わずため息をつく。
「もう...!!仕事、行かなきゃなんでしょ?」
早く行け、と目で訴えれば、零は肩をすくめて笑った。
「あぁ、もう行く。充電も出来たし。...最後に。」
チュッと私の額にキスを落とした零は、満足そうに私から離れて扉の前にたった。
「行ってくる。」
扉を開け、振り返ってそう言った零にこくりと頷いて言葉をかける。
「いってらっしゃい。」
私の声を聞いた零は、ふっと笑って踵を返して病室から去っていった。
3660人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
2806 - 227の一番最初の会話文名前変換がされません。 (2020年5月5日 23時) (レス) id: 9f4a8947a4 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - 紫乃さん» もしノット生存だった場合は番外編書きますね!!続編もよろしくお願いします!!! (2018年9月15日 21時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - 紫乃さん» コメントありがとうございます!!篠崎さんはもっと後に出てくる予定の重要人物かもしれません笑キュラソーに関してはネタバレになるのでノーコメントで笑ただ私も一応どちらのルートも考えているので迷ってます... (2018年9月15日 21時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - salomeさん» 了解です!!本編では、ハロは純黒の悪夢後に出てくる予定です!!番外編は書き次第のせます!!リクありがとうございます!! (2018年9月15日 21時) (レス) id: f2ba36fa24 (このIDを非表示/違反報告)
紫乃 - 本編でキュラソーが原作通り死んでしまうのなら、番外編の方でキュラソーの生存ルートで三つ子や少年探偵団と仲良くしているお話が読みたいです...!勿論いつになっても構いませんので...!続編も応援しています!! (2018年9月15日 15時) (レス) id: ac941b5bc4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:空良 | 作成日時:2018年8月15日 21時